「THREE」ブランドの原料となるハーブを収穫する地元住民ら=唐津市鎮西町

 自然由来の原料にこだわったコスメブランド「THREE(スリー)」を展開するACRO(アクロ、東京都)が玄海町と唐津市で栽培していたハーブが、13〜15日に収穫された。国内産原料への切り替えと耕作放棄地活用などが狙いで、2025年以降の製品化を目指している。

 コスメティック構想を掲げる県や玄海町、唐津市、一般社団法人ジャパン・コスメティックセンターと連携して取り組んだ。ACROは上場台地の温暖な気候や土壌がハーブの栽培に適していることに着目。23年秋から玄海町、唐津市の耕作放棄地など約4千平方メートルで、ローズマリーなど数種類のハーブを栽培した。

 14日には唐津市鎮西町で、地域住民ら約10人がハーブの収穫と裁断作業に臨んだ。15日までの3日間でコンテナ45個分を収穫、今後は熊本県の蒸留所で精油を抽出し、成分分析などを行う。

 化粧品製造販売会社が、原料開発から取り組むのは珍しいという。ACROの研究機関「THREEホリスティックリサーチセンター」の金澤由紀さんは「地元の方が熱心に取り組んでいることに感謝し、佐賀の良さと製品の良さが一緒に広まるよう、取り組みを加速させていきたい」と話した。(松岡蒼大)