海洋プラスチックごみの固形燃料化に向け、連携協定を結んだ(右から)篠原和広社長、千々波行典代表理事、漁師の井上健一さん=唐津市

 海洋プラスチックごみや焼却処分による二酸化炭素(CO2)排出の問題を減らそうと、NPO法人浜−街交流ネット唐津と佐賀クリーン環境(佐賀市)がごみの固形燃料(RPF)化に関する連携協定を結んだ。NPOがごみの回収、佐賀クリーン環境がRPFの製造を担い、海洋と大気の環境保全を推進する。

 NPOによると、唐津・玄海地区の海岸には年間約30トンの海洋プラスチックごみが集積し、その多くが海外からとみられる。海域によっては海底にもごみが沈み、漁網に入るなど漁業活動に支障が出ている。

 RPFは古紙や廃プラスチックなどを原料にした固形燃料で、CO2の排出量は3分の2に抑制できるという。NPOは漁業者とボランティアによるごみの回収活動を6月から11月まで計5回実施するほか、漁業者による漁船を使った回収なども通じ、年間2トンのごみ回収を目指す。

 NPOの千々波行典代表理事は「海洋生態系に影響を及ぼすマイクロプラスチックの課題解決にもつなげたい」、佐賀クリーン環境の篠原和広社長は「唐津の海を守る活動に貢献したい」と話す。(松岡蒼大)