明滅しながら飛び交うゲンジボタルの光跡。夜空の線は星の軌跡=小城市の祇園川(30秒間露光で撮影した12枚を重ね合わせた)

 ホタルの名所として知られる小城市の祇園川で、日没後にゲンジボタルが淡い光を放ち、訪れた人の目を楽しませている。発光は求愛行動で、パートナーを求めて競い合うように飛び交っている。

 風がなく蒸し暑い日の午後8時から午後9時ごろまでが観賞に適しているという。祇園川では例年、下流から上流へと徐々に観賞スポットが移り、6月上旬まで見頃が続くが、今年は異変が起きている。

 小城源氏蛍保存会の発足メンバーで、40年間活動した七田利秀さん(84)は「気温が高い関係か、下流から上流まで同時多発的に光り始めた。乱舞が楽しめるのは5月いっぱいになるかも」と話す。

 小城市によると、24日から岩松小に隣接する旧学校給食センターを駐車場として利用できるほか、各所に警備員の配置を予定している。問い合わせは市商工観光課、電話0952(37)6129。(写真と文・米倉義房)