『散歩の達人 日帰り山さんぽ』より、旅先で気軽に楽しめる散歩コースを紹介。歩行時間や歩行距離も明記しておりますので、週末のお出かけにご活用ください。 青梅市と日の出町の境界には、ごみの最終処分場だけではなく、長淵丘陵と呼ばれる里山がある。境界線上に登山道があり、びっくりするほどの大展望が得られる。 <東京 青梅市・日の出町>

◆散歩コース◆

体力度:★☆☆
難易度:★☆☆

  • 登山シーズン 1月〜6月、10月〜12月
  • 最高地点 414m(要害山)
  • 歩行開始地点 217m(宮ノ平駅)
  • 歩行時間 3時間55分
  • 歩行距離 約12km

青梅駅の北側には青梅丘陵ハイキングコースがある。けっこう人気のあるコースで、筆者も2、3回歩いたことがあるが、青梅駅の反対側、つまり南側の山は一度も歩いたことがない。反対側から眺めた印象は、ま、どこにでもある藪山、裏山というところ。この天狗岩と赤ぼっこに行く前の話だ。しかし、これはうかつだった。裏山は裏山だったけれど。

スタートは青梅駅のひとつ先、宮ノ平駅。早朝、無人の駅に着くと、おじさんが駅前を丁寧に掃除していた。無人駅になってほぼ50年の宮ノ平駅を後にし、国道を歩いて行くと、右手に茅葺きの山門、明白院だ。桃山時代の作風を取り入れた門のようで、なかなかの風情。

国道からそれて多摩川に架かる和田橋を渡る。目の前に裏山が迫ってきた。長淵丘陵ともいう。

宮ノ平駅から多摩川のほうへ下りて行くと赤ぼっこのある長淵丘陵が見えてくる。
宮ノ平駅から多摩川のほうへ下りて行くと赤ぼっこのある長淵丘陵が見えてくる。

稲荷神社脇の道を入ると道標が立っている。文字は少しかすれているが「天狗岩・馬引沢(まびきざわ)峠」と、しっかりと記されている。少し上がって行くと視界が開け、青梅丘陵が見えてきた。さらに進むと、今度は大きな看板。「この先行き止り」、とある。ちょっと不安になったが、車道が終わり、登山道というか藪道になった。先にまた道標。ここから登山道のようで、天狗岩方面へと向かう。小さな尾根道を上がり、ロープのある坂を登っていくと尾根道に合流。

馬引沢峠。かつて鎌倉古道が通っていた道で、日の出町の玉の内に通じていたが、今は二ツ塚処分場のフェンスがあり、通行不可。
馬引沢峠。かつて鎌倉古道が通っていた道で、日の出町の玉の内に通じていたが、今は二ツ塚処分場のフェンスがあり、通行不可。

右手は「梅ヶ谷峠(行き止まり)」とある。愛宕山方面へ行くルートらしいが、今回は素直に道標に従い断念する。左手の尾根道に入る。

ときおり左側の展望が開け、青梅丘陵側が見える。でもほぼ展望はない。途中にコース上で一番標高の高いという要害山があるが、発見できず。道標もなかったような気もする。

ちょっと気づかなかったが、この上がコース上最高峰の要害山のようだ。
ちょっと気づかなかったが、この上がコース上最高峰の要害山のようだ。

と、天狗岩へ行く分岐へ到着。ここから天狗岩ピストンで、往復15分。天狗岩の手前はちょっと急坂で、天狗岩からは日向和田方面の眺望がいい。

天狗岩。ここからの展望も赤ぼっこと似ているが、赤ぼっこのほうが上だろう。
天狗岩。ここからの展望も赤ぼっこと似ているが、赤ぼっこのほうが上だろう。

赤ぼっこから広がる、見事な眺望に惚れ惚れ

分岐に戻ってから先の赤ぼっこの道標に従っていくと、不思議な景観。木々がなく、むき出しの土の山。その土山の山頂に立った。

素晴らしい展望だ。都心部や日向和田の町並み。御岳山や大岳山などなど。筑波山もうっすらと。驚きの展望である。1923年の関東大震災で表土が崩れ落ちて、むき出しの赤土の山になったとか。

赤ぼっこからの眺望。中央の高い山は高水山、その左手の奥には棒ノ折山も見える。手前には日向和田の街並みが広がっていた。
赤ぼっこからの眺望。中央の高い山は高水山、その左手の奥には棒ノ折山も見える。手前には日向和田の街並みが広がっていた。
地面がむき出しの赤ぼっこ。なぜか檜が1本だけ立っている。
地面がむき出しの赤ぼっこ。なぜか檜が1本だけ立っている。

赤ぼっこからは日の出町の廃棄物処分場のフェンス伝いに歩き、馬引沢峠へ。天祖神社から青梅の街へと下りて、釜の淵公園を通って青梅駅へと向かった。

青梅駅近くの釜の淵公園内にある多摩川にかかる鮎美橋。この橋を渡って青梅駅へ。
青梅駅近くの釜の淵公園内にある多摩川にかかる鮎美橋。この橋を渡って青梅駅へ。

山歩きメモ

紹介した稲荷神社の脇の道から梅ヶ谷峠分岐に上がるルートではなく、稲荷神社から約200mの先の取り付きを探して山に入り、藪道を行けば直接愛宕山へ上がり、梅ヶ谷峠分岐に出られる。ただし、道標はないので難度が少々高い。

アドバイス

特に危険箇所はないが、天狗岩に上がるところが岩場で少々急坂。尾根道はおおむね平坦で歩きやすい。旧二ツ塚峠から天祖神社までの道が少々長く、展望もない。

銀嶺

夏でもいつでもおでんが名物の駅近酒場

青梅に午後3時頃に着くと、なかなか開いている店がない。ここは何より早くから開けているのがいい。午後4時からといっても、それより早く入れることが多いのでドアをトントン叩いてみよう。1年を通して、おでん反省会ができる。

 

●16:00〜22:00、火休。JR青梅線青梅駅から徒歩5分。☎0428-22-4719

 

取材・文=清野編集工房
『散歩の達人 日帰り山さんぽ』より