昔ながらの懐かしい味を守る街のパン屋が多い蒲田界隈にも、じわじわと本格派ベーカリーが進出。中でも特に個性と実力が光る6店をピックアップしました。一度食べればそのおいしさに、ハマること間違いなし!
行列必至!のニューフェイス『SONGBIRD BAKERY』[蒲田]

開店前から行列ができ、午後2時ごろには全てのパンが売り切れてしまう話題の店。大手製パン会社でのパン作りを経て、添加物を使うことに疑問を感じたという本藤正敏さんが、クラウドファンディングで資金の一部を集め、2021年7月に店をオープン。国産小麦粉と無添加にこだわったパンを焼く。誰にとってもおいしくて安全なパンを、という本藤さんの思いがこもったパンはどれもやさしい味わいだ。



『SONGBIRD BAKERY』店舗詳細
SONGBIRD BAKERY
住所:東京都大田区西蒲田1-2-12 カマタ ブリッヂ101/営業時間:10:30〜売り切れ次第終了/定休日:火・水/アクセス:JR・私鉄蒲田駅から徒歩10分
雑穀パワーたっぷりの体と心にうれしいパン『ベーカリー カルテット』[糀谷]

オープンは2018年。全粒粉に加えてトウモロコシやオーツ麦などのシリアル、キビ、アワなどの雑穀も使った、他ではなかなか出合えない独創的なパンが店の自慢だ。生地だけでなく、発酵にも雑穀やシリアルから作った自家製天然酵母を使用。豊富な栄養と旨味をたっぷり含んだパンは思いのほか癖がなく、プチプチとした食感も楽しい。ふわりと香ばしいパンは、体にやさしいだけでなく、心もほっこりさせてくれる。


『ベーカリー カルテット』店舗詳細
ベーカリー カルテット
住所:東京都大田区萩中2-7-12/営業時間:8:00〜19:00/定休日:火/アクセス:京急電鉄空港線糀谷駅から徒歩5分
街の人々に愛される実力店『ブーランジェリーミモレット』[糀谷]

手作りとできたてにこだわったパン作りを2010年にこの地で始めた。カレーパンやメロンパンといった昔ながらのメニューに加え、ライ麦をたっぷり使ったドイツパンやバゲット、付け合わせのサラダやデザートまで揃う豊富なラインナップと、店を切り盛りするオーナーファミリーの明るさが魅力だ。注文が入ってから作る、看板商品の揚げパンは、店前のベンチで揚げたてを頰張るのがおすすめ。



『ブーランジェリーミモレット』店舗詳細
ブーランジェリーミモレット
住所:東京都大田区南蒲田2-8-11/営業時間:8:00〜18:00/定休日:日・月/アクセス:京急電鉄空港線糀谷駅から徒歩5分
街を照らす松明のようなベーカリーカフェ『Torch.bakery』[蒲田]

ハード系からデニッシュまで、素材本来の味を生かしたさまざまな形のパンが美しく並ぶテーブルは、まるでホテルのパンブッフェのよう。「町の中心に人々が集まれる場所を作りたかった」と支配人の川端慎之介さん。店の中央にはキャンプファイヤーをイメージした暖かな色味のライトを配置し、カフェも併設。ふらりと訪れておいしいパンとコーヒーを味わう。そんな楽しみ方が似合う店だ。


『Torch.bakery』店舗詳細
Torch.bakery(トーチ ドット ベーカリー)
住所:東京都大田区西六郷1-2-14/営業時間:8:00〜20:00/定休日:水/アクセス:JR・私鉄蒲田駅から徒歩8分
地元の食材×パンのハーモニーが楽しい『Crescent&Molly』[平和島]

「パンは素材を引き立てる脇役」と語る店主の濱隆太郎さんが店を開いたのは2017年。以来作り続けているのは、同じ商店街の海苔店の佃煮や、近所のチーズ工場から仕入れたチーズなど、地元の素材をふんだんに使ったパン。「パンを通して地域に貢献したい」と思っています」。池上梅園の座論梅からとった酵母を使う食パンは、トーストで食べるとふわりと芳醇な香りが楽しめ、雑味のない味わい。



『Crescent&Molly』店舗詳細
Crescent&Molly(クレセントアンドモーリー)
住所:東京都大田区大森本町2-7-24/営業時間:7:00〜19:00(日は〜16:00)/定休日:第1月と火/アクセス:京急電鉄平和島駅から徒歩5分
食卓を明るくする安心なパン『BAKEMAN』[大森]

間口4mほどの小さな店ながら、ひっきりなしに客が訪れる。カウンターの上には常時20〜30種のパンが行儀良く並ぶ。奥のスペースで一人コツコツ、パンを焼く中込直さんが目指すのは“あるとうれしくなるようなパン”。「料理でいえばパセリのような存在。なくてもいいけど、あると彩りも味もランクアップするイメージ」と語る中込さんの焼くパンからは、小麦の味や香りがしっかりと伝わってくる。



『BAKEMAN』店舗詳細
BAKEMAN
住所:東京都大田区山王2-18-1/営業時間:10:00〜19:00/定休日:不定/アクセス:JR京浜東北線大森駅から徒歩10分
取材・文=神崎恭子 撮影=原幹和、井上洋平