深川界隈を歩くと、とかくベーカリーとよく出合う。ものづくりの街らしく、店主はみな凝り性の職人肌。こだわりが詰まったベーカリーを厳選して紹介しよう。
生地をたっぷり寝かせた風味豊潤なパン『Boulangerie MAISON NOBU』[森下]

欧州で学び、米国で店を営んでいた店主の保要(ほよう)信勝さん。「カフェの多い深川は、海外仕込みの僕のパンと相性が良いと思って」と、語る。その技術が色濃く出るのは、看板のクロワッサンだ。風味を立てるため、発酵に時間をかけ、生地の生成から焼き上がりまで実に丸4日もかけるこだわりよう。かじりつけば、外サクサク中フンワリの食感と、鼻腔を抜ける仏産発酵バターの香りにふっと頬が緩む。



『Boulangerie MAISON NOBU』店舗詳細
Boulangerie MAISON NOBU(ブーランジェリー メゾン ノブ)
住所:東京都江東区森下3-14-1/営業時間:9:00〜18:00/定休日:月・火・水/アクセス:地下鉄新宿線森下駅から徒歩8分
世界の珍味×パンがクセになる!『Truffle BAKERY』[門前仲町]

ヨーロッパ食材の輸入が主だったが、「触れる機会の少ない食材を身近に感じてほしい」と、2017年に開業。輸入食材とかけ合わせた様々なパンが棚をにぎわせる。看板は、白トリュフの塩パン。カナダ産小麦が香り高い生地の中心部にはトリュフバター。表面にもトリュフオイルとトリュフソルトが使われる3段構えだ。口に運ぶと、濃厚な香りが口中を埋め尽くし、追って塩味と小麦の甘みが広がる。


『Truffle BAKERY』店舗詳細
Truffle BAKERY(トリュフ ベーカリー )
住所:東京都江東区門前仲町1-15-2/営業時間:9:00〜19:00(土・日・祝は8:00〜18:00)/定休日:月(祝の場合は翌火)/アクセス:地下鉄東西線・大江戸線門前仲町駅から徒歩3分
取材・文=高橋健太(teamまめ) 撮影=鈴木奈保子