秋の足音が聞こえる9月。今月は歴史ある大道芸イベントをはじめ、秋季の例大祭や街を挙げて行われるアートの祭典などをご紹介。心地よい風に誘われるがままに出掛けてみては。 ※2022年8月1日時点での情報です。

【第47回野毛大道芸】驚愕のパフォーマンスを間近で体感

<9月24・25日>横浜市中区・野毛地区一帯

新旧の飲食店がひしめき合う、横浜屈指の飲み屋街・野毛地区。にぎやかな町で1986年から続くイベントが「野毛大道芸」だ。愛知県名古屋市の大須大道町人祭、静岡県静岡市の大道芸ワールドカップin静岡と並び、“日本三大大道芸”のひとつとして知られる。

戦後は闇市が立ち並び、にぎわいを見せた野毛地区。しかし、1980年代に入ると、造船所のドックが移転したり、みなとみらい地区の開発が盛んになったりしたことで、町に人が集まらなくなった。そこで、商店主たちが町おこしとして路上でできるものをと始めたのが大道芸だった。

「最初は通りに絵画を並べる露店画廊も開いたのですが、大道芸の方がすごくウケたんです。フランスのサーカス学校の講師を務め、帰国後に野毛でお店を開いたIKUO三橋さんが海外のパフォーマーを呼んだことも当時注目を集め、発展のきっかけとなりました」と教えてくれたのは野毛大道芸実行委員会の飯島さん。

人気を博した大道芸は毎年4月に開催されてきたが、コロナの影響で2020年は中止に追い込まれ、2021年は地域の横浜にぎわい座を利用して人数を制限して劇場公演の形で実施した。「厳しい状況の中でパフォーマーたちもYouTubeで発信するなど努力をしてきた。彼らのパフォーマンスをお客さんに見てもらいたい」と大道芸の灯し火を消さないように工夫し、今年は劇場+屋外のハイブリッド型で開催する。

横浜にぎわい座全館を活用し、3階芸能ホールで行われる有料公演では6組が出演。クラウン(ピエロ)、アクロバット、コメディ、小学生の軟体パフォーマンスなど、迫力満点の芸を肌で感じることができる。約2時間の公演を予定し、ジャンルの異なるパフォーマーたちが途中コラボしながら間を繋ぐような演出も検討しているそう。

さらに、地下2階のげシャーレや横浜成田山駐車場でも多彩な芸が見られるほか(入場無料、整理券事前予約)、4階ホワイエでは世界的バルーンアーティストによるバルーン装飾や、野の広場では回遊するクラウンやスタチュー(人間彫刻)のグリーティングが誰でも楽しめる。「劇場でゆっくり観賞し、外で路上パフォーマンスを体験した後は野毛エリアで飲食も楽しんでもらえたら」と飯島さん。チケットなどの詳細はホームページで確認を。

◎JR・地下鉄桜木町駅下車ほか。野毛大道芸実行委員会☎045・262・1234。野毛大道芸公式サイトhttps://nogedaidogei.com/

過去開催時の様子。
過去開催時の様子。

【芝大神宮例大祭(だらだら祭り)】日本一長く続く祭り

<9月11〜21日>港区・芝大神宮

祭りが11日間もだらだらと続くため、「だらだら祭り」ともいわれ、日本一長い祭りとして知られる。期間中、境内では生姜の頒布が行われることから、別名「生姜まつり」とも。今年は神輿の渡御はなし。

◎地下鉄浅草線・大江戸線大門駅徒歩3分。芝大神宮☎03・3431・4802。

【けやきひろば秋のビール祭り】国内外のクラフトビールが集結

<9月15〜19日>さいたま市中央区・さいたまスーパーアリーナ コミュニティアリーナ

国内外のブルワリー・インポータ―48社が集結し、新作や限定醸造を含む300種類以上のクラフトビールが楽しめる。日時・座席指定のチケットを8月22日から販売。入場無料のお土産ビールコーナーも。

◎JR各線さいたま新都心駅徒歩3分。さいたまスーパーアリーナ☎048・601・1122。

【根津神社例大祭】4年に一度の神幸祭

<9月17・18日>文京区・根津神社

2022年は4年に一度の神幸祭が18日に行われ、徳川家宣公奉納の大神輿3基のうち1基が渡御する(9:00宮出し、16:00宮入り)。境内では、17日19時から浦安の舞が奉納されるほか、権現太鼓の演奏や露店も出てにぎやか。

◎地下鉄千代田線根津駅徒歩5分。根津神社☎03・3822・0753。

【浅草サンバフェスタ2022】サンバの熱気を舞台と写真で体感

<9月17・18日>台東区・浅草文化観光センター

浅草の夏の風物詩「浅草サンバカーニバル・パレードコンテスト」の代替イベント。トークイベントとサンバショーが2日間で4公演行われるほか、これまで実行委員会が撮りためた記録写真を公開するデジタル写真展を開催。入場無料。

◎地下鉄・私鉄浅草駅徒歩1分。浅草サンバカーニバル実行委員会事務局☎03・3841・9250。

【六本木アートナイト2022】現代アートが六本木の街を彩る

<9月17〜19日>港区・六本木地区の商業施設や美術館ほか

六本木の街を舞台にしたアートの饗宴。現代アーティスト・村上隆による「ドラえもん」をモチーフにした巨大なバルーン作品をはじめ、街中に点在するインスタレーション作品、映像やパフォーマンスなどが繰り広げられる。

◎地下鉄日比谷線・大江戸線六本木下車。ハローダイヤル☎050・5541・8600。

【祝40周年記念すみだ錦糸町河内音頭大盆踊り】高架下で行われるディープな盆踊り

<9月24日>墨田区・竪川親水公園

首都高速の高架下で行われる盆踊り大会。今年は、生演奏はないが、大型LEDを使用して河内音頭の動画を流す。河内音頭に合わせて踊り子たちが熱狂する。定員は500人程度で、事前予約制。13:30〜17:30頃。

◎JR総武線・地下鉄半蔵門線錦糸町駅徒歩5分。錦糸町河内音頭実行委員会 info2@kinshicho-kawachiondo.jp

【大国魂神社秋季祭(くり祭)】幻想的な雰囲気を醸し出す

<9月27・28日>府中市・大国魂神社

かつて、一帯は栗の名産地で、秋の太々神楽の時期に栗を徳川家に献納していたことから「くり祭」ともいわれる。参道では、手書きの奉納画が描かれた約260本の行灯に明かりが灯り、幽玄な雰囲気に包まれる。

◎京王線府中駅、JR南武線・武蔵野線府中本町駅徒歩5分。大国魂神社☎042・362・2130。

取材・文=香取麻衣子 ※写真は主催者より提供。

『散歩の達人』2022年9月号より