池袋東西デッキ設備イメージ(現段階における構想案)。 画像提供=豊島区   この数年、新しい話題に事欠かない街といえば池袋。2015年の移転では奇抜なデザインで注目を集めた豊島区庁舎、2019年には真っ赤でスタイリッシュなまちなか交流バス・IKEBUSの登場に、かつての〝ウエストゲートパーク〞池袋西口公園は老若男女が憩う広場として再生。そして2020年には、旧庁舎跡を活用してグランドオープンした『Hareza池袋』やイケ・サンパークなど、近年ユニークな取り組みによって、街は訪れるたびに違った表情を見せている。一方で「マルイ」や「東急ハンズ」、〝池ギー〞の愛称で親しまれた「セガ池袋GiGO」など、2021年は池袋のランドマークが相次いで姿を消した、少し寂しい年でもあった。「自分の知っている池袋がなくなっていく」――そう嘆く声も少なくはない。だが、池袋は戦前より、古きも新しきも飲み込んでは新陳代謝を重ね、ある種貪欲に発展を遂げてきた街なのだ。

変わる池袋駅

現在の池袋駅東口。鉄道駅としては新宿、渋谷と並ぶ乗降者数を毎年記録する。
現在の池袋駅東口。鉄道駅としては新宿、渋谷と並ぶ乗降者数を毎年記録する。
2021年に閉館した「セガ池袋GiGO」跡。4月には新たな商業ビルが開業し、若者が集うサンシャイン60通りもこの数年でずいぶん変貌を遂げた。
2021年に閉館した「セガ池袋GiGO」跡。4月には新たな商業ビルが開業し、若者が集うサンシャイン60通りもこの数年でずいぶん変貌を遂げた。

来年には、池袋駅が開業120周年を迎える。今年1月に再開発の次なる方針が発表され、「池袋東口と西口をつなぐウォーカブルなまちづくり」と銘打って、豊島区は歩行者主体の再開発へと舵を切った。

次なる開発の目玉は、これまで分断されていた駅の東西を線路上空で結ぶデッキの敷設だ。これまで東西を行き来するためには迷宮のような駅構内の連絡通路をくぐり抜けなければならなかったが、デッキが実現されればはるかに利便性も高まるはず。このデッキ構想は、豊島区政が100周年を迎える2032年に向けて検討を進めるもの。駅西口(中央)側には、「サンクンガーデン」と名付けられた新しい接続口も新設予定だ。

グリーン大通りが歩行者広場に!?

池袋駅東口グリーン大通り広場化イメージ。駅東西デッキ敷設と並行して、 西武百貨店からグリーン大通り一帯まで続く、歩行者広場の整備も計画されている。 画像提供=豊島区
池袋駅東口グリーン大通り広場化イメージ。駅東西デッキ敷設と並行して、 西武百貨店からグリーン大通り一帯まで続く、歩行者広場の整備も計画されている。 画像提供=豊島区

駅中心でなく、中池袋公園・池袋西口公園・南池袋公園・イケ・サンパークの4つの公園を核としながら、池袋はより回遊しやすい街へと変わっていく。いい意味で〝雑多〞が同居する副都心・池袋の底力に、今後も期待したい。

 

文・撮影=吉岡百合子(本誌編集部)

取材協力=豊島区都市整備部