所沢、東村山、清瀬、東久留米と、西武線沿線で近いようでいて、それぞれ少しずつ個性が分かれる街だ。 地域の個性は地元の書店の棚に表れる。「作家が住んでいた」「作品の舞台になっている」など、地元愛をくすぐる情報もあり。
朝・昼・晩通える安心の駅直結書店『TSUTAYA BOOKSTORE グランエミオ所沢』[所沢]

2020年9月、所沢駅直結の駅ビル内に開店。それまで駅周辺には書店がなく、地域待望の店とあって終日さまざまな年齢層の人たちでにぎわう。品揃えは幅広く、扱う書籍の数も多いため、ランキングを充実させたり、ジャンル内での分類を細かくしたりと、本を探しやすくする工夫が随所に光る。会計前の本を持ち込みできるカフェも併設。



おすすめの1冊

『両面宿儺の謎 桜咲准教授の災害伝承講義』(宝島社文庫) 久真瀬敏也著 750円

『TSUTAYA BOOKSTORE グランエミオ所沢』店舗詳細
TSUTAYA BOOKSTORE グランエミオ所沢(つたやぶっくすとあ ぐらんえみおところざわ)
住所:埼玉県所沢市くすのき台1-14-5グランエミオ所沢3F/営業時間:9:00〜22:30/定休日:無/アクセス:西武鉄道新宿線・池袋線所沢駅から徒歩1分
手に取ってみたくなる仕掛けがあちこちに『メディアライン東村山店』[東村山]

平積みや面出しなど効果的に本を並べていて動きがあり、とにかく店内がにぎやかだ。佐藤愛子、佐伯泰英など年齢層高めのラインナップが充実している一方、漫画コーナーは試読重視で1冊まるまる試し読みOKのものもあるなど、幅広い需要に応える。文庫の既刊は著者名の50音順で並べ、まとめ買いを誘発。本を買う楽しさを実感する。



おすすめの1冊

『正反対な君と僕』(集英社) 阿賀沢紅茶著 既刊2巻(※2023年2月時点)・各660円

『メディアライン東村山店』店舗詳細
メディアライン東村山店
住所:東京都東村山市本町2-2-19イトーヨーカドー東村山店3F/営業時間:9:00〜20:00/定休日:無/アクセス:西武鉄道各線東村山駅から徒歩5分
地域をよく知る頼もしい味方『BOOKSいいだクレア店』[清瀬]

スタッフによるポップや児童書コーナーの装飾など、店内には手作りの温かみがある。特に児童書は充実の品揃えで、清瀬市内唯一の書店ということもあり、プレゼント用の需要も多い。医療関係の本が揃うのは、病院が多く集まる土地柄からだ。街の個性と、近隣に暮らす人たちに寄り添った、なくてはならない本屋さんである。




おすすめの1冊

『歩くひと』完全版(小学館) 谷口ジロー著 2750円
映像化もされた名作は清瀬市が舞台。谷口ジロー自身も四半世紀ほど清瀬で暮らしていた。
『BOOKSいいだクレア店』店舗詳細
BOOKSいいだクレア店
住所:東京都清瀬市元町1-4-5 西友清瀬店4F/営業時間:10:00〜21:00/定休日:無/アクセス:西武鉄道池袋線清瀬駅から徒歩3分
3つの顔を持つ新生駅前書店『野崎書林』[東久留米]

長年、駅前で店を構える書店が2020年にリニューアル。本、ゲームソフト、野菜を売る場に生まれ変わった。それぞれ訪れる客層は違うが、だからこそ新たな回遊が生まれている。暮らし、料理・健康、ビジネス・社会など、ゆるやかなテーマで分けられ、生活に密着した品揃えが親しみやすい。毎日立ち寄っても、何か発見があるはずだ。



おすすめの1冊

『ブラック・ジャック』(秋田書店) 手塚治虫著 全25巻・各499円〜

『野崎書林』店舗詳細
野崎書林(のざきしょりん)
住所:東京都東久留米市本町1-3-1東久留米本町ビル1F/営業時間:10:00〜21:30/定休日:無/アクセス:西武鉄道池袋線東久留米駅から徒歩1分
取材・文=屋敷直子 撮影=逢坂 聡