都築学園グループ 日本経済大学 学長 都築 明寿香

2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、全世界的に誰もが体験したことのない激動の一年となった。いまだ先行きの見えない状況で様々な価値観が大きく変わりつつある中、私たちはこの時代をどう生き抜くべきかを考える分岐点となっている。大学にとってもこれまで当たり前だった対面講義からオンライン講義に切り替えるなど、既存の常識だけでは通用しない大きな変革の年となった。本学では新型コロナウイルス発生以前からオンライン講義の導入を検討しており、感染が拡大した昨年のゴールデンウイーク明けには、九州の大学の中でもいち早くオンライン講義を開始することができた。

日本経済大学・大学院は、建学の精神「個性の伸展による人生練磨」の下、学問の神様である菅原道真公を祀る太宰府天満宮のお膝元・福岡県太宰府市に1968年に開学。東京渋谷、神戸三宮にもキャンパスを構え、経済学・経営学に特化している。世界が求めるグローバル人材を輩出するため、体験型語学教育、情報リテラシー教育、コミュニケーション能力向上教育によるキャリア形成を重視した個別指導を実践し、グローバルな交流を育むため経済・経営はもちろんのこと、デジタル・AI・芸能・音楽・スポーツなどの様々な特色を持った約60大学の海外の教育機関と提携している。

このコロナ禍においてもグローバル人材の育成を止めないために、本学では今春から全学生を対象とした産学連携による“オンライン留学プログラム”をスタートする。このプログラムは、留学を希望する学生に対してオンラインでマンツーマンでの英語研修を実施するほか、提携している国や地域のオンラインでの観光を通して現地の歴史や文化も学ぶことができる。このようなプログラムの実施は大学では珍しく、参加した学生には単位も認定する予定だ。いかなる状況でも学びを止めないことが重要であり、大学としてこれまで築いてきた世界各国のネットワークをフルに生かし、留学のニューノーマルとして推進していきたい。

またウィズコロナ・ポストコロナ時代の社会の課題を解決すべく、本学でも様々な形で取り組んでいく方針だ。新型コロナウイルスの感染拡大の中で、これまで以上に注目が集まっているデジタル技術。今春からはAIやIoTなど先進のテクノロジーに関する知識を専門的に学ぶことができる新たなコース「デジタル・ビジネスデザインコース」をスタートし、今後、全学科において文部科学省が環境の整備を進める“AI・データサイエンス教育”の導入も検討している。また自然災害などへの備えとしても、対面講義とオンライン講義の“ハイブリッド型”の講義は今後も不可欠で、VRやARを活用したバーチャル授業やITリテラシー教育にも力を入れていく。情報化社会の中で適切な対応ができる人材の育成を目指し、教育のDX化を進めたい。