自民党の石破グループが16日夕、東京・永田町の国会内で勉強会を開き、国会議員17人が参加した。派閥の政治資金パーティー裏金問題で党勢低迷が続く中、石破茂元幹事長(衆院鳥取1区)は報道各社の世論調査で「ポスト岸田」候補でトップに立ち、党内には9月の総裁選を視野に入れた動きとの見方がある。今後の動向に注目が集まりそうだ。

 今年2月、約8カ月ぶりに勉強会を開き、15人が出席。2回目の3月は16人だった。今回参加した国会議員17人のうち、グループ別は石破グループが本人を含めて7人、二階派5人、茂木派2人、麻生、安倍各派1人、無派閥1人だった。

 勉強会は非公開。「石破茂先生に10の質問」をテーマに、国会議員になった理由や若手時代の農林水産や防衛分野への取り組み方などの質問があったという。出席者の1人は「政局より人柄を聞く会だった」と振り返った。

 石破氏は勉強会後、総裁選に関して質問が出たかどうかを記者団から問われ、「全然ない。そんな分かったような質問は誰もしない。みんなプロだ」と答えた。

 石破氏は過去4度、総裁選に挑戦したものの、敗北。今回の総裁選では、岸田文雄首相と距離を置く菅義偉前首相が推す本命とされるが、態度を明確にしていない。今月14日、小泉純一郎元首相らと会食した際に「岸田政権を誠心誠意支えたい」と話した。