東京メトロの副都心線の車内で、乗務員が車内マイクのスイッチを切り忘れ、鼻歌が流れる様子を映した動画がSNSで拡散されている。東京メトロは産経新聞の取材に事実関係を認めた上で、「当該列車の運行には影響がなかったものの、ご利用のお客様にはご心配とご迷惑をおかけいたしました」と謝罪した。

「眠気防止だった」

動画は、副都心線の車内で「進め〜、ファイターズ〜、勝利の男〜♪」などのフレーズとともに、プロ野球日本ハムの応援歌の歌声が車内に流れる様子が約1分間にわたって映し出されていた。この動画は投稿動画サイト「ユーチューブ」などで拡散され、注目を集めた。

東京メトロによると、7月2日午後1時40分ごろ、湘南台駅発川越市駅行の副都心線・北参道〜新宿三丁目駅間で、乗務員が車内マイクのスイッチを切り忘れてしまったことで、車内に鼻歌が流れてしまったという。東京メトロは「車内に鼻歌が聞こえてしまったことは、お客様に不安感を与える可能性があるものであったと考えております」としている。

東京メトロの乗務員は、日常的に眠気を催さないよう、①通常より大きな声で指差呼称を実施する②運転姿勢を変化させる−といった対策を各個人で講じている。乗務員は「眠気防止対策の一環として歌を歌っていた」という。

東京メトロによると、乗務中に歌うことについては、内規で禁止事項として明確に規定していないという。東京メトロは「お客様に安全に、安心してご利用いただくことを最優先とし、運転業務従事員として節度ある行動をとるよう適切に指導いたしました」としている。