東京都知事選(7日投開票)に立候補している蓮舫前参院議員は3日、自身が掲げる一部が東京都心を通過する羽田空港の新飛行ルートの見直しに千葉県の熊谷俊人知事が懐疑的な見方を唱えていることについて、「東京と千葉、お互いが協力し合えることはある。リーダー同士、トップ会談すれば、解決できないことはない」と記者団の取材に語った。

蓮舫氏の事務所は6月28日、X(旧ツイッター)で令和2年3月に運用が始まった新飛行ルートについて「ルートの下に暮らす(東京の)多くの方々は、落下物が落ちてくるのではないかという不安な気持ちで暮らしています」と投稿し、国に見直しを働きかけていく考えを強調した。

これに対して、熊谷氏は29日にXで、旧ルートの大半が千葉上空を通過していた経緯を挙げて、「千葉県民が騒音の影響を受け、東京都は羽田空港の恩恵を受けながら、騒音の影響にさらされることが少なかった」とし、「空港がもたらす恩恵と騒音についてバランスをどう考えるのか、行政をつかさどる立場の難しさを受け止めていただきたい」と訴えていた。

蓮舫氏は記者団に「ツイートは読んでいない」とした上で、「認識の違いがあるなら、やはり話すべきだ。彼が最初に選挙に出たときは、全面的に応援させてもらった間柄でもある」と対話による解決を強調した。

熊谷氏は平成19年に旧民主党として千葉市議選に、21年には無所属で千葉市長選にそれぞれ出馬し、初当選した。