序盤からフル回転の小池百合子都知事 〝知事与党〟支援に東奔西走 東京都議選
産経ニュース6/16(月)17:44

東京都議選候補者の応援演説を終え、聴衆に手を振る小池百合子都知事=15日午後、東京都調布市(画像の一部を処理しています)
選挙戦が中盤に差し掛かった東京都議選(22日投開票)では、小池百合子都知事の動向にも注目が集まっている。4年前の前回都議選は、告示直前に過度の疲労で入院し、関与が限られた小池氏。今回は自身が掲げる「東京大改革」に共鳴する候補者の応援のため、告示日からフルスロットルで都内を駆け回っている。
応援の合間に公務
都議選告示日の13日午後、都庁(新宿区)で行われた定例記者会見。都議選で支援する党とその狙いを問われた小池氏は「都政を進めていく中で連携を取っていくことが容易で安心、信頼があるところ、そしてスピード感を持って効率的に都政を進めていく志を総合的に勘案して回りたい」と語った。
地域政党「都民ファーストの会」を立ち上げ、現在は特別顧問を務める小池氏は、記者会見の前後に、都内計4カ所で都民ファ候補者の応援演説をこなした。
小池氏は都議選の告示前、公務を終えた平日夜や週末を利用して都民ファ現職らの会合を回っていたが、告示後は本格的な選挙モードに突入。ある都職員は「告示日は公務の合間に応援するのではなく、応援の合間に公務を入れた感じだった」と振り返った。
公明候補も7割超
小池氏の応援対象は都民ファだけにとどまらない。告示日の夕方から夜にかけては、都議会「知事与党」の一つ、公明党の候補者3人の元にも駆け付けた。翌14日には公明の現職、新人計9人を応援。街頭演説で「公明の要望をしっかり受け止めながら、都政を前へ前へと進めて、東京大改革を進めてまいりたい」と公明を持ち上げた。
小池氏はその後の活動も含めると、公明が今回の都議選で擁立した計22人のうち、16日までに7割超の16人の応援に駆け付けた。
水面下で調整してきた小池氏による支援の狙いについて、公明関係者は「都政を安定させるため、両党の議席数を最大化することだ」と説明する。公明は公認候補を擁立していない選挙区で「都民ファの候補者に対してできる協力をする」(関係者)という。
あやかりたい自民
昨年の都知事選で約292万票を獲得した小池氏の人気にあやかりたいのは、「知事与党」の一つの自民党も同じだ。
5月19日午後、都議会自民の現職都議らは、一般家庭向け水道基本料金の無償化を盛り込んだ暑さ・物価対策の要望書を手渡すため、都庁に小池氏を訪ねた。ただ、自民都議らは申し入れもそこそこに、次々に小池氏とツーショット写真を撮影。それぞれのチラシや交流サイト(SNS)などにこの時の写真を掲載し、小池氏とのパイプの太さをアピールしている。
自民東京都連所属のある衆院議員は告示前、「小池氏には、自民の応援にも来てもらいたい」と語っていた。
期待と警戒
「私、街に出ますとね、小さなお子さんから『ゆりこ〜』って呼び捨てで呼ばれるんです。ゆりこ〜って、ゆりこコールが起きて…」
小池氏は14日、調布市内での演説で自身の人気を物語るエピソードを披露した。演説を聞いた公明関係者は同じ場所で前日行われた同党の斉藤鉄夫代表の演説を思い出し「知事の演説は足を止めて聞く人が目立った。うちの代表の演説は素通りする人が多くて『あらら』と思ったけど」と苦笑いした。
依然高い人気を誇る小池氏による応援の有無は、選挙戦終盤にかけて各選挙区の情勢に影響するとみられる。そんな小池氏に対し、今後応援を受ける候補者の陣営は期待を、対抗陣営は懸念を強めている。(原川貴郎)









