党勢占う都議選1人区 激戦が繰り広げられてきた武蔵野市はどこが制す

産経ニュース6/20(金)9:00

党勢占う都議選1人区 激戦が繰り広げられてきた武蔵野市はどこが制す

支持を訴える候補者の周りには人垣ができていた=17日午後、武蔵野市のJR吉祥寺駅前(永礼もも香撮影)

22日投開票の東京都議選は終盤を迎えた。42ある選挙区のなかで、候補者の実力と党の支持率がストレートに表れるのが7つある1人区だ。とりわけ武蔵野市選挙区は、自民党新人が立憲民主党新人との一騎打ちを僅差で制した昨年11月の補選をはじめ、これまで何度も国政の与野党による大激戦が展開されてきた。今回も猛暑に負けない、熱い選挙戦が連日繰り広げられている。

国政では小金井市などと衆院18区を形成する武蔵野市。この18区は武蔵野市長を22年務めた自民の土屋正忠元衆院議員と、立民前職の菅直人元首相が長年激しく争ってきたことから「土菅戦争」の地と称されており、前回の都議選では土屋氏の娘が出馬したが、立民候補に1万票以上の差をつけられて完敗した。昨年11月の補選では僅差ながら自民が雪辱を果たした。

日本版「揺れる州」

米大統領選では民主党と共和党の支持者が拮抗(きっこう)し、浮動票が大きな影響を与える選挙区は「揺れる州(スイング・ステート)」と呼ばれる。都議選の1人区も7つもあれば、似たような側面がある。武蔵野市選挙区では、直近の補選も含めて平成以降の10回の都議選で、自民と自民系無所属、都民ファーストの候補が6回、立民、旧民主、旧社会党(現社民党)の候補が4回当選とほぼ与野党は互角。今回は12年に一度の参院選と重なる年だけに、1人区での勝敗は特に重い。

今回、自民からは昨年の補選を制した東まり子氏が、立民は、令和5年の武蔵野市長選で現市長に339票差に迫った笹岡ゆうこ氏に推薦を出している。このほか、国民民主党は松井たかお氏を、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏が立ち上げた地域政党「再生の道」は尾花山かずや氏を送り込み、4氏が都議会への切符を争っている。

市民も痛感、票の重み

「いのちを大切に」(東氏)、「地域にこだわり、くらしを支える」(笹岡氏)、「経済をまわし、武蔵野を守り、人をつくる」(松井氏)、「技術で道を拓く」(尾花山氏)−。選挙公報には候補者それぞれの訴えが並ぶが、有権者にはどのように響いているのだろうか。武蔵野市の繁華街、吉祥寺のまちを歩くとこんな声が聞こえてきた。

自営業の男性(58)は「物価高で打撃を受けている。商品の仕入れなどで価格高騰の影響をもろに受けている」と苦境を明かした上で、「収入を増やしてくれそうな候補に投票したい」と続けた。一方、長年吉祥寺に住むという無職の女性(68)は「ここの都議選は、与野党の入れ替わりが激しくて、毎回誰に票を入れるか迷ってしまう」と、激戦区ならではの特別な票の重みを感じていた。

取材中も、声をからした候補者の演説が聞こえてきた。各陣営が有権者に支持を訴えられる時間もあと2日を切った。(宇都木渉、永礼もも香)

【武蔵野市】(1−4)

尾花山かずや 42 再新

松井たかお 50 国新

笹岡ゆうこ 39 無新

東 まり子 59 自現

(選管届け出に基づく)

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