自民党総裁選候補、大阪で「維新」に触れないワケ 党勢拡大と連立拡大でジレンマ

産経ニュース10/2(木)22:16

自民党総裁選候補、大阪で「維新」に触れないワケ 党勢拡大と連立拡大でジレンマ

自民党総裁選の演説会で壇上に並ぶ(右から)高市早苗前経済安全保障担当相、茂木敏充前幹事長、小林鷹之元経済安保担当相=2日午後、大阪市北区(川村寧撮影)

自民党が2日に総裁選(4日投開票)の演説会を開いた大阪市は、日本維新の会の本拠地だ。衆参両院で与党が過半数割れとなる中、次期総裁が誰になろうとも一部野党の協力を得なければ安定した政権運営はできない。新たな連立相手として維新が本命視されているが、この日の演説会では維新の話題に触れる候補はいなかった。

演説会には高市早苗前経済安全保障担当相、茂木敏充前幹事長、小林鷹之元経済安保担当相の3人が出席。林芳正官房長官と小泉進次郎農林水産相は公務で欠席した。党員・党友のための投票箱も用意され、演説後に票を投じる人もいた。

「副首都」構想にも言及せず

新総裁は少数与党での政権運営に直面する。自民は衆参両院で過半数を回復するため、維新も含めた野党との連立拡大を模索している。それにも関わらず、2日の演説会では、全候補が連立の枠組みや、維新が連立協議の条件に掲げる「副首都」構想には言及しなかった。同時に維新を敵視する言動もなかった。

総裁選が始まって以降、小林氏を除く4人は連立拡大に前向きな姿勢を打ち出してきた。特に小泉、林両氏は維新と太いパイプを持つが、事前に収録したビデオメッセージでは慎重な物言いに終始した。

小泉氏は「大阪で自民を支えている皆さんは今も野党時代が続いている」と党再生を誓い、林氏も大阪・関西万博に官房長官として関与した経緯に触れ、「大阪の底力を見せていただいた」と述べるにとどめた。高市、茂木両氏も維新には言及しなかった。

「向こうを切ってこっちを取るとも言えない」

総裁選勝利のためには大阪で維新と対立する自民関係者の支持もほしいが、新首相になれば政権安定のために維新の協力が欠かせない。自民府連幹部は「向こうを切ってこっちを取るとも言えない。『皆さん、気の毒ですね』ぐらいの表現が限界や」と4人の心中をおもんばかった。

一方、連立ありきに慎重な小林氏は「大阪の地から自民の火を絶対に絶やさない」と訴えた。維新は与党から連立協議を持ち掛けられれば応じる構えだが、維新幹部は大阪で各候補が「維新」やその政策に言及しなかったことに不快感を示し、こう揺さぶった。

「連立しないなら、それでもええんやけど」(千田恒弥)

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