フェンシングの女子サーブル団体で、パリ五輪代表にリザーブとして入ることができました。ずっと目指してきた五輪の舞台なので、素直にうれしい気持ちがある一方、リザーブとしての代表で悔しい思いもあります。ただ、五輪は必ずいい経験になると思うので、成長のための糧にしていきたいと思っています。

東京五輪で日本は男子エペが金メダルを獲得し、私もパリ五輪に出場してメダルを取りたいと大きな刺激を受けました。当時は五輪はまだ憧れの舞台でしたが、東京五輪をきっかけに近い目標へと変わっていき、五輪の翌年に初めてシニアのワールドカップに出場し、世界で戦えると思えるようになりました。

私は北海道出身で、中学1年のときに部活でフェンシングを始めました。フルーレから始まって、高校3年まではサーブルと両立していましたが、サーブルの方が結果も出ていたので、大学に入ってからはサーブル一本に取り組むようになりました。

フルーレは「突き」だけですが、サーブルは「斬り(カット)」もあって、スピードが大事になる種目です。高校は鹿児島県の強豪校に進学し、高校時代の厳しいトレーニングで脚力が鍛えられたことで、サーブルでもフットワークが生かせるようになったと思っています。

私の武器はスピードだけでなく、遠くまで伸びるアタックにあります。今年6月のアジア選手権では個人で銅メダルを獲得できました。出だしはよくなかったんですが、気持ちを整えて冷静にプレーすることができ、自信につながった大会にもなりました。

五輪では日本勢がなかなか結果が出ない時期もありました。ただ、東京五輪で男子エペが金メダルを獲得した姿は、決してあきらめないことを勉強させてもらえたし、日本がメダルを取れることを証明し、チーム全体の自信になったと思います。パリでは私もチームの一員として、メダルを取れるように頑張りたいと思います。(談)

ミキハウススポーツクラブの選手が自身の活動を通して競技の魅力などを発信します。