【ロサンゼルス3日(日本時間4日)=山田結軌、丹羽美佳子通信員】米大リーグ機構はオールスター戦(16日・アーリントン)の先発野手を対象にしたファン投票の最終結果を発表し、ドジャースの大谷翔平投手がナ・リーグ指名打者(DH)部門で選ばれ、4年連続4度目の先発出場が決まった。日本選手ではイチロー(マリナーズ)以来2人目で、両リーグでの選出は初。大谷はダイヤモンドバックス戦に「1番・DH」で出場し、4打数1安打だった。日本時間5日に30歳の誕生日を迎える。

夢舞台でナ・リーグでも主役を張る。オールスター戦のファン投票の最終結果が発表され、大谷は4年連続4度目の先発出場が決定。シュワバー(フィリーズ)との決選投票で63%の票を集めた。DH部門でファン投票による4年連続選出は史上初で、ドジャースからはファン投票でただ一人選ばれた。

「もちろん、出たいですね。ファン投票も特別だと思っているので、そこで出るのが選手としては一番うれしい」

6月25日には球宴に出場する重要性を語っていた。日本選手でファン投票による4年連続の選出はイチロー(マリナーズ)以来2人目、両リーグでの選出は初。そして、日本選手初の偉業に期待がかかる。柵越えによる本塁打だ。

2007年にはイチローが右越えにランニング本塁打を放ち、MVPを獲得した。しかし、柵越えの本塁打は達成者がいない。ここまでナ・リーグトップを独走する27本塁打を放つスラッガーには、日本選手初の球宴アーチと07年イチロー以来のMVP獲得が期待される。

昨季まで在籍したエンゼルス時代に相性の良かった球場で大一番に臨む。球宴の舞台は2020年に開場したレンジャーズの本拠地、グローブライフ・フィールド。今季は同球場で戦っていないが、通算32試合で打率・294、8本塁打を放っている。同球場に隣接し、19年まで戦ったグローブライフ・パークでは14試合で打率・432、4本塁打。テキサス州アーリントンは大谷にとって縁起のいい「パワースポット」といえる。

この日のダイヤモンドバックス戦では一回先頭で中前打を放ち、フリーマンの13号3ランを呼び込んだ。しかし、ドジャースは投手陣が被安打16と崩れ、試合は4―12で敗れた。大谷の取材対応はなく、ロバーツ監督は「きょうは相手が上だった。1番から9番まで全員がいい打席で、我々は初回以外は何もできなかった」と振り返った

4日は米国最大の祝日「独立記念日」。日本時間で7月5日は、大谷の30歳の誕生日となる。日本時間午前10時10分開始の同戦で、自ら祝砲を放つ。