日本プロ選手権第2日(5日、岐阜・富士C可児C志野C=7164ヤード、パー71)アマチュアだった昨年11月の「ダンロップフェニックス」で優勝してプロ転向した杉浦悠太(22)=フリー=が6バーディー、1ボギーの66で回り、通算11アンダーで蟬川泰果(23)=アース製薬、清水大成(25)=ロピア=と並ぶ首位をキープした。この大会初出場での勝利を目指す。2打差の4位に池田勇太(38)=フリー=とブラッド・ケネディ(50)=豪州=がつけた。

赤く日焼けした顔に、充実感がにじむ。22歳の杉浦が首位を堅守。気温36度を超えた岐阜・可児市の会場で胸を張った。

「前半は全然フェアウエーにいかなかったが、耐えることができて後半のスコアにつながった」

ツアー本格参戦1年目の今季、開幕から5試合連続でトップ10に入り、プロ1勝目が視界に入っている。ドライビングディスタンス(平均飛距離)は298・72ヤードでランク14位、平均パットは1・7181で同3位など、ショットもグリーン上もさえる。この日も17番(パー5)で10メートルを沈めるなど、前日に続いて6バーディーを奪った。

日大4年だった昨年11月の「ダンロップフェニックス」で、松山英樹やメジャー5勝のブルックス・ケプカ(米国)らを退け、ツアー史上7人目のアマチュア優勝。その場でプロに転向した。プロになって半年以上が経過したが、「プロですかね…」とまだ実感が乏しい様子。だがシーズン序盤の4月には高級車のアルファードを購入。加えて、「いろいろなプロゴルファーの先輩とも話せるようになってきました」と少しずつプロの世界になじみつつある。

今季の目標を「賞金王」と掲げる若武者。22歳299日でこの大会に勝てば、史上3番目(ツアー制施行の1973年以降)の若さでの優勝となるが「特別な気持ちはなく、どの試合も変わらないですね」とサラリ。猛暑の中でもクールな杉浦が、淡々と戴冠への歩みを進める。(鈴木和希)

♠67で回って首位と2打差の4位、今大会が今季ツアー出場2戦目の池田勇太「いい流れでやることができた。暑くて上がり3ホールくらいから足にきていたので、まずは回復させます」