投資会社・イシカワホールディングス(HD、岡山市中区住吉町)の子会社で茶製造販売の茶下山(同所)は22日、レストランやホテル向け新商品の日本茶を発表した。瓶入りの2種類で、料理とのペアリングを楽しむ飲料に仕上げた。ノンアルコール市場やインバウンド(訪日客)の需要に応える。

 乾杯茶「朝凪(あさなぎ)」と食中茶「凪」で、いずれも美作市海田産茶葉のヤブキタやオクミドリなど4品種をブレンドした。同社によると、朝凪は浅いりで爽やかな香りに程よい渋みと甘みが特徴。前菜や魚料理と相性が良い。凪は深いりでほんのり香ばしく、すっきりとした後口。肉などうまみが強く脂の乗った料理に合う。

 1本500ミリリットルで、店頭での価格は4千円程度。瀬戸内地域周辺に絞って出荷する。日本料理店「喰切料理 八方」(岡山市)、ホテル「ベラビスタ スパ&マリーナ 尾道」(尾道市)、宿泊型客船「ガンツウ」など10施設で23日から提供。茶下山のオンラインストアでも各50本限定(2200円)を同日から一般販売する。

 同社は昨年12月、「下山さんちのお茶」のブランド名で知られる茶製造販売のクオリティープランテーションズ(美作市海田)から事業を承継した。8月には岡山市内に茶のカフェも開業予定。「瀬戸内地域に世界から人が訪れており、日本茶を求める声は多い。農家の所得向上にもつなげたい」とする。