岡山県は5日、口の粘膜や手足に水疱(すいほう)性の発疹が出るウイルス性感染症「手足口病」の流行が拡大する恐れがあるとして注意喚起した。県内の定点医療機関から報告された直近1週間の平均患者数が過去10年で最も多く、例年は夏場に乳幼児を中心に流行することから手洗いの徹底などを呼びかけている。

 県によると、6月24〜30日の週の報告数は1定点当たり11・43人で、前週(6・94人)から大幅に増えた。増加は8週連続。患者の総数は617人で、保健所管内別では岡山市283人▽備前106人▽備中79人▽倉敷市77人▽美作51人▽備北13人▽真庭8人―の順に多い。年齢別は0〜3歳までが469人と7割超を占めている。

 手足口病は、くしゃみやせきのほか、便を介して感染する。県疾病感染症対策課は「せっけんと流水による手洗いを励行し、排せつ物を適切に処理するなど感染予防と拡大防止に努めてほしい」としている。