近年の投資ブームに付け込んで増加しているSNS型投資詐欺。被害者が3月29日、会見を開き、比較的若い人も騙される巧妙な手口の実態を語りました。

<被害にあった女性(50代)>
「ワクワクしちゃうわけですよ、きょうも増えてる、きょうも増えてるって。そこは絶対にくすぐるところだと思うんです。なので、騙されてしまう」

SNS型投資詐欺の被害を訴えたのは、静岡市の50代の女性です。2023年3月頃、親族から紹介されてダウンロードした投資アプリで7回にわたって送金しました。

「現在、あなたは明日16時までに税金の納付を完成すれば問題ありません」

「いま思えば、不自然な日本語」と女性は話しますが、入金の時間を迫られ焦ってしまい、総額520万円を騙し取られました。

SNS型投資詐欺とは、SNSなどの非対面の場で投資を名目に送金させるなどしてだまし取るものです。女性は仮想通貨などの投資経験もあり、税務署にも相談するなどして投資を進めました。

<被害にあった女性(50代)>
「半年にわたって着実に利息が増えていて、ちゃんと(自分の口座に)戻すことができたものですから、これは本当かなと思って自分のお金を入れてしまいました」

しかし、引き出すには手数料などが必要と相手から言われ、追加でお金を送りましたが結局引き出すことはできませんでした。

静岡県内では2024年に入って17件、あわせて約6億の被害が出ていて、牧之原市では女性が1億5,800万円を騙し取られました。

また、被害者の年齢が若いのも特徴。従来の特殊詐欺は被害者の8割が高齢者だったのに対し、SNS型詐欺は7割が50代以下です。

<被害にあった女性(50代)>
「もう年齢関係ないんだなっていうのがあって。多分作業する側は、高齢の人に会うとかではなくて、その人の心の隙をつくんだと思うんです。自分で決めちゃうのではなくて、1回誰かに相談してからやるのが良いかなと思いました」