5月9日に告示される静岡県知事選をめぐり、この週末は与野党ともに動きが活発化しました。双方、「政策を聞いて判断したい」と決断を先送りしています。

4月13日、連合静岡、立憲民主党県連、国民民主党県連、ふじのくに県民クラブによる4者協議が行われました。連合静岡はこれまで、鈴木康友氏(66)を推薦する方向で調整していましたが、4者協議の前日、大村慎一氏(60)から推薦の依頼が来たことで、2人から直接、政策を聞いたうえで判断することになりました。

<連合静岡 角山雅典会長>
「連合静岡、会派、両県連それぞれが大村さん、鈴木さんの政策面について話をうかがう中で、最終的にはどちらかにして、決まった方を(4者で)結束してやっていきましょうと」

連合静岡は15日、大村氏、鈴木氏と面会しましたが立民、国民県連、ふじのくに会派も今週中に聞き取りを行う予定です。

一方、自民党県県連は14日、静岡県内選出の国会議員や県連の役員などが集まり、協議しました。

<自民党静岡県連 城内実会長>
「立候補予定者の政策、理念、そして静岡県の事業予算に対する考え方。および、立候補予定者の熱意・情熱・人柄、こういったことを選考基準にさせて頂きたいと考えている」

静岡県連の城内会長は15日も取材に応じ、地域間特有の難しさを指摘しました。

<自民党静岡県連 城内実会長>
「地域性がある。大村氏は静岡高校の出身。康友氏は浜松出身。当然、その地域の議員の方々が推すのは当たり前。県連としては選考の時間がないので、面談をして役員会を開いて、総務会で了承を得たい」

<LIVEしずおか 滝澤悠希キャスター>
知事選をめぐって、まだ支援の方向性が定まらない政党、団体ですが、連合静岡と国民民主党県連は4月17日の会合で決定。自民党県連は18日に方向性を固め、週明けの22日に最終決定する予定です。与野党の動きどう見ますか。

<法政大学大学院 白鳥浩教授>
野党側は連合主導で、国民民主党や立憲民主党が一致して動いていくという流れになっているようです。ただ、自民党の方はなかなか地域的な違いもあって、統一して行動できるのかは、少し見ていく必要があると思います。

<LIVEしずおか 滝澤悠希キャスター>
どこまで一枚岩になるかもポイント。現状ですと、大村さんは中部の経済界、鈴木さんは西部の経済界が支援の前面に出ている状態です。空白の東部も含めて、構図はどう考えていきましょうか。

<法政大学大学院 白鳥浩教授>
7年前の溝口(紀子)さんが出馬した時の知事選に似てきています。中部は当時、溝口さんを自民党が推していた。西部は川勝知事、野党が推していて、東部が空白だったんですが、今回も同じような構図になってきて、東部がかなり草刈り場になっていくということがあると思います。

与野党が分かれていけば、衆院選の前哨戦にもなりますので、非常に重要な選挙というふうにいっても過言ではないと思います。