選挙ウォッチングが趣味というタレントの井上咲楽さんが静岡県知事選挙を取材しました。これまでも多くの政治家に話を聞いてきた井上さんが3年前に続き、政党の公認、推薦を受けた3候補の本音を引き出しました。

<井上咲楽さん>
「よろしくお願いします。大井川鉄道、すごいのどかな駅で。ここで演説するんですね」

Q.今回の静岡県知事選で興味のある点は?
「やっぱり静岡と言えばリニアのイメージが強いですけれど、3年前からどんな風に変わっているのか、きょうはウォッチしていきたいなと思っています」

タレントの井上咲楽さん。静岡県知事選挙を取材するのは、3年前に続き、2度目です。

まずは、島田市の家山駅前で元副知事の大村慎一さんの演説を聞きました。

 

<大村慎一候補>
「前知事の突然の辞任で混迷し、分断と対立が残るこの県政を真っ直ぐに立て直したい。絆を深めて、力を結集することによって、この静岡県、もっと前進できる」

<井上咲楽さん>
「リニアもかなり大きな争点だと思うんですけれども」

<大村慎一候補>
「ここは大井川流域ですけれど、水と環境を守ることは静岡県内においては、特にこの大井川流域にとってはとても重要なことなので、それはしっかり聞いていくことが基本です。何のためにリニアが通るのか、静岡県内では理解があまり広がっていないんですね。それはやはり事業者であるJR東海さんにもう1回しっかり示していただく必要がある。それを県知事となってしっかり交渉して引き出していきたいと思います」

<井上咲楽さん>
「誠実さが出ている、表れている。靴ひもが左右違うのが気になりましたかね。お茶とミカンをあそこで示しているのは、結構おもしろいなと思いました」

続いて向かったのは、静岡市清水区。前の浜松市長の鈴木康友さんの街頭演説です。

<鈴木康友候補>
「やれない理由を言うのはやめよう、どうしたら出来るかを考えよう。新しいことにどんどんチャレンジして、社会を変え、県政を変えていかなければいけない」

<井上咲楽さん>
「リニアについて、静岡では大きな争点になっていると思うんですけれど、他の候補と比べて、あまり差がないようにも聞こえるんですけれど」

<鈴木康友候補>
「別に差をつける必要はないと思うんですよね。川勝さんが浮き彫りにした課題、水の問題と生態系の問題を大体、問題点はクリアになったので、それを現実的に解決する方法をちゃんと見つけていくことによって、工事が進んでいく、工事を進めていく」

<井上咲楽さん>
「首長経験もあって、国会議員経験もあって、選挙にすごく慣れていらっしゃるんだなという印象の演説をされていた。経験を生かして、こうするという例えがすごくあるのは、選挙をする上で大きいのかなと思いました」

裾野市のスーパーマーケットの前では、共産党の森大介さんの演説を聞きました。

<森大介候補>
「リニアと原発の問題、国が進めているからだとか、もう決まったことだからと思考停止することなく、県知事として、しっかりとものを言い、行動する知事に私はなりたいと思います」

<井上咲楽さん>
「リニアにずっと反対し続ける理由は、どういうところにありますか」

<森大介候補>
「やっぱり、リニアをこのまま進めていいのかということへの不安や色々なデメリットを心配されている方からは私の訴えを聞いて、よく立ってくれたと。そもそものリニア建設の意義から、様々な派生をする問題について、もっともっと知らせていきたい」

<井上咲楽さん>
「他の候補と明確に違う訴えをされている方だなという印象でした。選挙カーに政策を分かりやすく書いているのは、ぱっと止まらずとも車が通ったときに見た人にとっては分かりやすいなと思いました」

Q.静岡県知事選挙を見てみて、どうでしたか?
「3年前と比べて、特にリニアについてはすごく空気感が変わっているのかなというのはありましたかね。川勝さんが突然、辞められたのは私も結構びっくりしたんですけれど、これからの静岡県の将来がかかっている大切な選挙なのかなと思いました。その分、住民の方も有権者の方もすごく真剣に、この選挙を見ているんだろうなと、注目の選挙だなと感じました」