キャベツが1玉348円、ブロッコリーが1個298円。食卓に欠かせない野菜の価格が高騰しています。原因は、冬の大雨や3月の寒さ。夏を前にした今もその影響は続いています。

富士市のキャベツ畑です。いまは春先に植えた「初恋」という品種が旬を迎えています。

<JAふじ伊豆農業経営研究会 佐野哲久さん>
「順調に育ってくれています。みずみずしくてシャキシャキしていて、とてもジューシーなキャベツです」

一方、冬に植えたキャベツ畑を見せてもらうと。

<JAふじ伊豆農業経営研究会 佐野哲久さん>
「ここでは、錦恋という品種のキャベツを作っています。この品種に関しては、ちょっと生育が悪くて、2月の雨の影響を受けて、生育状況が悪い」

冬の大雨や強風、3月の寒さの影響を受け生育が遅れています。

<JAふじ伊豆農業経営研究会 佐野哲久さん>
「早いうちから裂球してしまう。腐ってしまったりしてしまっていますね」

この畑では、およそ5000個のキャベツを育てていますが、半分以上は出荷できず捨ててしまうといいます。生育の遅れは価格に直結しています。

<田子重下川原店 品川隆彦さん>
「こちらキャベツコーナーになります。きょうは1個348円となっています」
Q.この値段はどう?
「ちょっとお高いですね」

例年入荷していた茨城県産のキャベツが入らず、店頭での価格は2023年の同じ時期のおよそ1.5倍です。

卸売価格はおよそ1.7倍になっていて店の利益を削って価格を抑える苦しい状況です。

<客>
Q.買う機会は?
「減らしている」

<客>
「レタスが割安になった時は、レタスを使って炒め物にするとか」

<田子重下川原店 品川隆彦さん>
「2分の1や4分の1のサイズ、小媒体でお客さんが購入しやすいお値段にして販売しております」

さらにブロッコリーの価格も上がっています。

<田子重下川原店 品川隆彦さん>
「こちら1個298円で販売しております。こちらの方も卸値が去年と比べて140%、店頭の販売価格は115%という状況になっております」

理由は、キャベツと同じ3月の寒さです。

キャベツ農家によると、いま育てている品種の生育は順調で、6月に入ると徐々に価格が落ち着いてくるのではないかということです。