静岡県島田市の大井川鉄道は6月12日、鈴木肇社長が退任し、後任に新潟県の「えちごトキめき鉄道」の社長、鳥塚亮氏(63)が就任する役員人事を内定したと発表しました。

鳥塚亮氏は東京都出身で、学習塾講師を経て、27歳で大韓航空に入社、30歳でブリティッシュエアウエイズへ転籍し、旅客運航部長で退任しました。その後、2009年に千葉県の「いすみ鉄道」の社長公募に応募して、124人の中から選ばれ社長に就任しました。2019年からは新潟県の「えちごトキめき鉄道」で社長を務めています。

いすみ鉄道では、ムーミン列車や、訓練費700万円を訓練生自身が負担する自社養成乗務員の採用、枕木オーナー・車両オーナー制度、国鉄形ディーゼルカーの導入など、様々な方法でローカル鉄道を再生しました。

また、えちごトキめき鉄道では、観光列車「雪月花」や国鉄形観光急行、直江津D51レールパークなどを展開し、観光客を呼び込むことで地域経済に貢献しました。

内定した大井川鉄道の役員人事は、6月28日に予定されている定時株主総会での承認を経て、株主総会後の取締役会で正式決定するということです。鈴木肇社長は退任後、監査役に就任する予定です。