2023年2月、交際関係にあった33歳の女性を殺害し、遺体を自宅で切断したなどの罪に問われていた男の裁判で、静岡地方裁判所浜松支部は6月14日午後、懲役18年の実刑判決を言い渡しました。

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判決を受けたのは、静岡県沼津市の元・保険外交員の男(32)です。判決によりますと、被告の男は2023年2月、交際関係にあった静岡県磐田市の女性(当時33)の頭や顔を鉄製のハンマーで複数回殴った後、充電ケーブルで首を絞めて殺害し、沼津市内の被告宅で遺体を切断したうえ、袋に入れて遺棄しました。

この裁判では、犯行の計画性の有無をめぐり、検察側と弁護側の意見は最後まで対立、検察側は、犯行には男の「強い殺意」と「一定の計画性」があり、「悪質で残忍な犯行と言える」などと指摘し、被告の男に懲役18年を求刑したのに対し、弁護側は、男は女性の言動により「追い詰められた末に突発的に犯行に及んだ」とし、計画性はないと主張しました。

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14日午後3時から静岡地裁浜松支部で開かれた判決公判で、來司直美裁判長は「残酷で悪質な犯行」と指摘し、犯行の計画性の有無については「被害者を殺害することをまったく想定していなかったわけではないと考えられ、突発的な犯行であったともいえない」とし、被告の男に、求刑通り懲役18年の実刑判決を言い渡しました。