北京証券取引所への上場を目指している、昆明理工恒達科技(831152/北京)が8月22日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2617万株を発行予定で、公募価格は5.80元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は2000年設立の民営企業で、13年に株式会社化した。非鉄金属新材料の研究開発、設計、生産、販売、技術サービスを主業務とし、主に省エネ電極新材料、電極製品の開発、設計、生産を手掛けている。銅、アルミニウム、銀、ステンレスなどを主原料とし、自主開発の成分設計、成形加工、表面加工、多金属層状複合材料技術を通じて、鉛、アルミなどの多元合金材料のほか、亜鉛、銅、コバルト、ニッケル、マンガンなどの電気冶金用の陽極、陰極を製造する。
 
 2021年12月期における売上構成は、鉛合金陽極板が56.49%、柵型複合材料陽極板が18.32%、ステンレス陰極板が19.64%、アルミ合金陰極板が5.20%となっている。売上の95%以上は中国国内向けだ。
 
 非鉄金属は国民経済、科学技術、国防などさまざまな分野で重要とされる物質で、国力や国の安全保障に関わる戦略的資源だ。中国は現在世界最大の非鉄金属生産国、消費国となっており、2021年まで20年連続で生産量世界一だ。生産量は09年の約2700万トンから21年には6477万トンまで増えた。そのうち、主要な非鉄金属である亜鉛は超高圧線、不動産、自動車、コンシューマーエレクトロニクスなどの急速な発展に伴い需要は安定的に増えている。また、電気、軽工業、機械製造、建築、交通輸送などで広く用いられる精錬銅の需要も堅調だ。

 電気冶金は亜鉛、銅、マンガンなどの重要な非鉄金属を精錬する主要な手段であり、世界で高品位な金属鉱産資源が減少し、環境保護が日増しに重要視される中でその利用価値は今後さらに拡大するものとみられている。
 
 同社は、電極材料業界のリーディングカンパニーとして、業界トップクラスの研究開発能力を持っていること、中国有色鉱業集団、紫金鉱業集団など大手非鉄金属企業を多く顧客に持ち、海外にも販路を拡大しつつあること、非鉄金属冶金工業が発展している中国南西部に本社を構えており、低い輸送コストで製品を提供できることなどを強みとする。一方で、会社が急速な発展のチャンスを迎える中、競争力を高めるための資金が不足し、資金調達手段も限られていることがボトルネックとなっている。
 
 また、市場競争の激化に伴う製品価格の低下、原材料である鉛、銀、錫、銅、アルミ、ステンレスなどの価格上昇、現在研究開発を進めている鉛カーボン蓄電池、リチウムリッチマンガン系正極材料の製品化に遅延、失敗が生じる可能性があることなどが経営上のリスクとして存在する。
 
 2021年12月期の売上高は5億6649万元(前期比40.57%増)、純利益は3095万元(同0.12%減)。22年1〜6月期の売上高は2億8763万元(前年同期比5.15%増)、親会社所有者に帰属する純利益は1530万元(同27.63%増)。(イメージ写真提供:123RF)