深セン証券取引所の創業板への上場を目指す、世紀恒通科技(301428/深セン)が5月8日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2467万株を発行予定で、公募価格は26.35元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は2006年設立の民営企業で、14年に株式会社化した。貴州省貴陽市に本社を構える情報技術プロバイダーで、自主開発の技術プラットフォーム開発およびサービスネットワーク構築を通じて、金融機関、保険会社、通信事業者、インターネット関連企業、高速道路ETCサービス会社、コンビニエンスストアなど個人顧客を大量に抱える法人向けに付加価値サービスを提供する。具体的には、ETCや運転代行、自動車保険、駐車場、洗車、メンテナンス、車検代行などの各種サービスを提供する自動車オーナー向け情報サービス、各種電子クーポンやポイントなどの生活情報プラットフォームサービス、マーケティングやカスタマーサービスなどビジネス向けプラットフォームなどを扱う。
 
 中国国内35か所に拠点を設け、幅広い地域をカバーしていること、ソフトウェア開発力に優れていること、自動車サービス拠点、飲食店、商店、ホテル、音楽や動画の配信サービス業者など多種多様なジャンルの顧客を持ち、サービスを提供する上で豊富なリソースを持っていることなどを強みとする一方で、5G通信の普及に伴い日々新たな製品やサービスが求められる業界においてさらなる人材確保、研究開発体制の拡充が課題となっている。
 
 22年12月期の売上高は9億1501万元(前期比1.81%増)、純利益は7876万元(同10.04%増)。23年1〜3月期の業績予測は売上高が2億877万〜2億2965万元(前年同期比0〜10%増)、純利益が1398万〜1720万元(同30〜60%増)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)