深セン証券取引所では11日、蕪湖三聯鍛造(001282/深セン)、深セン市朗坤環境集団(301305/深セン)が新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 メインボードへの上場を目指す蕪湖三聯鍛造は2838万株を発行予定で、公募価格は27.93元。2004年設立の民営企業で、18年に株式会社化した。自動車用鍛造部品の研究開発、製造、販売を主業務としており、主に高い機械性能と安全性能が求められる動力系統、伝動系統、ステアリング系統およびサスペンションサポート製品を手掛けている。また、従来の化石燃料車だけでなく、新エネルギー車部品の開発も積極的に取り組む。開発力や品質管理能力の高さから中国内外の著名自動車部品企業から評価されており、ボッシュ、ZF、マグナ、シェフラー、ボルグワーナーなどと持続的な提携関係を持ち、メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ、フォルクスワーゲン、テスラ、BYD、ホンダ、日産、上海汽車、広州汽車など非常に多くのブランドの自動車に同社の部品が使用されている。

 21年における中国自動車用鍛造部品市場シェアは1.02%、22年における中国自動車用ホイールベアリング市場シェアは10.27%、トラック用高圧コモンレール製品市場シェアは41.06%。

 22年12月期の売上高は10億4978万元(前期比12.97%増)、純利益は9484万元(同23.75%増)、23年1〜3月期の業績予測は、売上高が2億4000万〜2億7000万元(前年同期比7.31%減〜4.28%増)、純利益が1600万〜1900万元(同6.71%減〜10.78%増)。
 
 創業板への上場を目指す深セン市朗坤環境集団は6089万株を発行予定で、公募価格は25.25元。01年設立の民営企業で、16年に株式会社化した。飲食ゴミ、厨房ゴミ、糞便、動物固体廃棄物など有機固体廃棄物、都市生活ゴミの無害化処理、資源化利用、関連環境エンジニアリングサービスの提供を主業務としている。フランチャイズ経営方式の有機固体廃棄物処理、生活ゴミ焼却発電プロジェクトの建設および運営を手掛け、再利用資源や電力を工業企業、電力会社などに販売する。目論見書発行時点で広東省や湖南省など中国南部において18のゴミ処理プロジェクトを実施している。
 
 1日あたりの厨房ゴミ処理能力は2650トン、動物固体廃棄物処理能力は499トン、生活ゴミ焼却処理能力は3000トン。22年10月31日現在で、同社の飲食・厨房ゴミ処理規模は中国国内第9位、病死家畜・家禽処理規模は中国国内2位となっている。
 
 22年12月期の売上高は18億1856万元(前期比12.35%増)、純利益は2億5418万元(同6.35%増)。23年1〜3月期の業績予測は、売上高が3億7800万元(前年同期比6.54%減)、純利益が4300万元(同24.79%減)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)