中国のEC大手、京東集団(09618/香港)が5月11日、2023年3月期(第1四半期)の業績を発表し、黒字転換したことを明らかにした。
 
 23年1〜3月期の売上高は2429億5600万元で、前年同時期の2396億5500万元から1.38%増加した。商品販売の売上高は1955億6400万元で前年同期比4.33%減少した一方で、サービスによる売上が473億9200万元で同34.48%増となった。商品販売では日用雑貨品が同8.70%減と特に減少が目立ち、サービス売上では物流その他のサービスが同61.30%増と大きく伸びている。
 
 また、部門別では小売部門が2123億5800万元(同2.37%減)、物流部門が367億2800万元(同34.28%増)、即時配送サービス「達達」部門が25億7600万元(同3.74倍)、新業務が34億5000万元(同40.06%減)となっており、「達達」の増加ぶりが目立った。
 
 当期純利益は61億9900万元で、35億1800万元の赤字だった前年同時期から黒字化した。また、会社株主に帰属する純利益も62億6100万元で黒字化している。小売部門で売上が減少した一方で営業利益が同約40億元増と収益性が改善したこと、金融資産の公正価値変動による利益など営業外利益が約28億元(前年同期は約39億元の損失)と黒字化したことが大きな要因となった。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)