中国とオーストラリアはかつて蜜月関係と呼べるほど良好な関係を構築したが、新型コロナウイルスの感染拡大後は関係が悪化し続けている。中国はオーストラリアに対し、これまで牛肉、ワイン、大麦などに輸入制限措置を実施してきたが、木材も制限の対象となった。

 オーストラリアにとって中国は重要な輸出相手国だったため、関係悪化による経済的な打撃は極めて大きいだろう。中国メディアの騰訊は18日、豪中対立で「日米が漁夫の利を得ている」と主張し、中国とオーストラリアの関係が悪化したおかげで日本と米国が利益を得ていると主張した。

 記事によると、オーストラリアは中国に毎年400万トンもの木材を輸出しており、木材の輸出先のおよそ9割を中国が占めていたという。オーストラリアの木材輸出は中国に大きく依存していただけあって、中国が制裁の対象として目を付けたのも納得だ。オーストラリアの木材が中国に入らなくなると、その代わりに真っ先に中国への輸出を増やしたのは米国だったとし、さらには日本も中国への輸出を増加させていると伝えた。

 気になるのはオーストラリアへの影響だが、記事は「オーストラリアの傷は大きい」と主張している。オーストラリアでは、林業に関わる業界で多数の失業者が出ており、経済的損失は甚大だと伝えた。なかには、第三国を経由して木材を中国に輸出する道を模索する業者もいるとした。

 記事の中国人筆者はオーストラリアの国民がいかに苦しんでいるかを強調しつつも、全く同情する様子は見せていない。まるで「自業自得」だと言わんばかりで、これが多くの中国人の感情なのだろう。しかし、制裁を強めても互いの国民感情は離れていくばかりで、解決には向かわないのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)