世界的に富裕層の数が最も多い国は中国だが、貧困層の多さでも中国はとびぬけている。2020年5月には、李克強首相が月収1000元(約1万7000円)で暮らす人が6億人いると発言して世界を驚かせたが、その多くは農業従事者だと言われている。

 中国は農業大国でもあるのに、なぜ農業従事者は貧しい暮らしを強いられているのだろうか。中国メディアの騰訊は18日、日本をモデルに、中国の農業を変えようと呼びかける記事を掲載した。

 記事はまず、中国の農業について言われてきたスローガンは「西はドイツ、東は日本に学べ」だったと紹介した。これまで中国人は、ドイツをはじめとする西洋からも農業を学んできたが、中国の農業環境は日本のほうが近いので、これからは意識的に日本から学ぶように勧めている。日本は農地が少ないのに、農業の現代化を実現させており、農業従事者の収入は決して低くないと評価した。

 記事は、中国との決定的な違いについて、「中国の農業はバラバラだが、日本は団結していること」と分析した。日本の農業は家族経営が多く、「各農家が小さな会社のように」機能していて、生産から加工、販売まで一連の仕事を自分たちで行なうことができる。地域全体で協力しあい、観光地化して村おこしに成功している例もあり、もちろんそれには、「農協」のサポートも欠かせないと伝えた。

 それに対して、中国の農家は基本的にバラバラで、「考え方が受け身だ」という。生産や販売についてのノウハウがなく、競争力が極めて乏しい。農産物の品質を改良することも、生産量を増やすこともできず、生産する作物の種類も、「流行っているものをただ真似しているだけ」と指摘している。

 中国の農家も、貧困を脱するために懸命に努力しているはずだが、やみくもに努力しているだけでは結果は出ないということなのだろう。日本の農業モデルから学べる点は学び、貧困問題の改善に役立ててほしいものだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)