中国メディア・鳳凰網は23日、新型コロナの感染拡大が続く中、さまざまな問題を抱えて開幕に漕ぎ着けた東京五輪に関連して「今大会が五輪衰退のターニングポイントになるかもしれない」とする記事を掲載した。
 
 記事は、1年の延期に加え、無観客開催で大きな赤字が出ることが確定的となった東京五輪の開催について「五輪が下り坂を進むことになる、重要なターニングポイントになる可能性がある」との見方が有識者から出ていると紹介。まもなく開催地が決まる2024年大会、28年大会では候補地が続々と高騰する予算などを理由に撤退し、それぞれパリとロサンゼルスしか残っていない状況であり、その先の32年大会では名乗りを挙げる年すら出てこない可能性があると伝えた。
 
 そして、米国の経済学者アンドリュー・ジンバリスト氏がこの状況を「国際五輪委員会(IOC)の自業自得」とした上で、五輪というブランドの凋落を防ぐにはIOC自身が思い切った改革をする他にないという見方を示したと紹介している。
 
 ジンバリスト氏が示した思い切った改革の内容について記事は、「ホスト国の支出を減らすこと」、「ホスト国の収入を増やすこと」そして「今後10〜20年サイクルで感染症のパンデミックが発生する可能性があることを想定し、今回の東京のような状況になった場合に開催中止が宣言しにくい、多額の賠償金や違約金が発生すると行った問題が発生しないよう制度を改め、各都市が安心して誘致できるようにすること」などを挙げた。
 
 また、ジンバリスト氏が会場建設費の節約の観点から、夏季五輪、冬季五輪の開催地を固定することさえも提案していると紹介。記事は「しかし、このような改革を断行すれば、IOCがこれまで得てきた莫大な利益が得られなくなる。果たして彼らはそれを良しとするだろうか」とし、IOCが思い切った改革に着手する可能性は低いとの見方を示している。
 
 スポーツの祭典であるはずの五輪が「お金の祭典」の様相を呈しているのは実に残念なことだ。凋落の転換点となるかは今後のIOCの改革にかかっていると言えそうだが、少なくとも「五輪のあるべき姿」を世界的に考え直す時期に差し掛かっていることは間違いない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)