日本も韓国も輸出依存度の高い国であるため、「為替レート」の変動は両国の貿易収支に非常に大きな影響を与える。韓国では新型コロナの急速な再拡散でウォン安が進んだが、日本では新型コロナの国内感染者数が落ち着いてきたのに円安が進んでいる。中国メディアの中国商務新聞網はこのほど、輸出競争のライバル同士である日韓に対して円安が与える影響について考察する記事を掲載した。

 記事は、最近急速に円安が進んでいると紹介した。2021年10月12日に1ドル=113円49銭まで下落し、約2年10カ月ぶりの安値となった。2021年1月から現在までのところ、G10のなかで円の価値が最も下落しており、その下げ幅は約8%だと指摘している。

 円安の原因について記事は、日本銀行が過去最低レベルの基準金利を保っていることや、大規模な金融緩和政策の継続を決定したことが大きく関係していると分析した。岸田文雄新首相も数十兆規模の経済対策を約束しており、日銀もこれに応えて大規模な刺激策を行う準備ができていることを示しているという。

 日本のこうした政策は、欧米の政策と異なっていると記事は分析した。欧米では、インフレ率の上昇に伴い、景気刺激策を減少させるテーパリングを模索している段階であり、例えば米国は新型コロナウイルス対策として講じている景気刺激策を縮小し、利上げを行う可能性があるが、日本は現状を維持して引き続き金融緩和政策を実施する予定なので、円安がさらに加速しているのだと説明している。

 しかし、円安は日本の輸出にとっては朗報で、2021年8月の輸出額は前年同期比で26.2%増となり、6カ月連続のプラスとなったと伝えた。だが、日本の円安は同じく輸出依存の国である韓国にとっては悲報だと指摘。日韓の主要な輸出品目はよく似ており、特に米国に対する輸出という点では極めて激しい競争を繰り広げているとし、円安が続けば日韓の輸出競争はさらに激しさを増すことになるだろうと予測した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)