中国では対外政策の一環としてソフトパワーを重視しているが、中国文化はあまり海外に広まっていないと言えるだろう。それに対して、日韓はそれぞれ独自の個性を作り上げ、世界に受け入れられている。香港メディアの鳳凰網は24日、中国がソフトパワーで世界に進出するため、日韓から学べることがあると主張する記事を掲載した。

 記事の中国人筆者は、韓国ドラマ「イカゲーム」がヒットしたことで、日本のアニメや漫画に続き、韓流が世界で独自の立場を確立したことを改めて実感したそうだ。日韓のソフトパワーは世界で受け入れられているのに、中国文化が中華圏でしか広まらないのはなぜだろうか。記事は専門家の意見を紹介しながら、中国のソフトパワー戦略の足を引っ張っている3つの問題点を分析している。

 中国のソフトパワーの1つ目の問題点は、「政治色が強い」ことだという。娯楽産業が政治利用されていて、社会主義の価値観を反映しているので海外では受けが良くないと指摘した。そのうえ厳しい検閲があるため、創作が自由にできないとも伝えている。

 2つ目は「中国文化の特色がはっきりしない」ことだ。日本には寿司・着物・日本酒、韓国ならキムチ・チマチョゴリ・マッコリなど「その国を代表する文化」がはっきりしていて、日韓は意識的にこうした個性を売り込んできたと主張。しかし「中国文化は中国人自身も良く分かっていない」ほどあいまいで、「はっきりとわかるのは、パンダが国宝だということくらいだ」という。

 3つ目は「米国にライバル視されているため」だと主張。中国は国を挙げて文化輸出しているので、米国の抵抗が強く、この点で日韓は米国の盟友なので有利だとした。では中国文化は今後どのように世界に売り込んでいけば良いのだろうか。記事はこの3つの点を踏まえて「政治色を控える」ことを提言している。中国のお国柄、それは難しいだろうがそれだけの価値があると訴えている。

 中国はこれまで、経済発展に集中してきたため、娯楽産業は後回しになってきた感がある。中国は文化輸出を考える前に、国内で成熟させることを考えたほうが良いのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)