城下町ってどんな街だったの?
おいしいグルメや昔ながらの町並みを楽しめる城下町。築城当時にタイムスリップしたような感覚を味わえ、人気の観光スポットにもなっている事も多い城下町ですが、元々どのような役割を果たしていたのかを解説します。

情緒あふれる城下町が生まれるまで
古い町並みが残っていて情緒たっぷりの城下町を散策することは、お城探訪の楽しみのひとつですよね。「小京都」や「小江戸」と呼ばれることもあり、現存する武家屋敷や町家の見学施設、代々続く老舗、地酒を醸す酒蔵、再生町家のカフェ…。魅力的な観光要素がたくさんあるので、お城には行かず城下町だけを訪れる人の方が、むしろ多数派でしょうか。

実は、現代日本の人口10万人以上の都市のうち、半数以上が城下町として誕生した街なのだとか。すっかり近代化された街もありますが、気を付けて見ると城下町らしい痕跡が意外に残っているものです。では、大名が領主として君臨した時代の城下町はどんな様子で、城と大名とどんな関係にあったのでしょうか?

城下町が誕生したのは、戦国時代。山城の麓に居館や政庁を設け、その周りに城下町を造成したわけですが、多くは山あいの川に沿った盆地部分。地形を利用した防御がしやすいものの、都市としてはちょっと手狭でした。

やがて近世城郭が誕生し、城が平地へと移っていくと、それとともに城下町も変化していきます。平山城や平城の場合は山城に比べて周囲が開けていて、川の下流域、海岸線といった広大なスペースに城下町を造成できます。多くは近くの川を天然の堀として利用しましたが、これは氾濫のリスクと背中合わせ。治水が重要な事業となります。