「縄張」とは城のグランドプランのこと
お城の本や解説を読んでいると、しばしば「縄張」「縄張り」という用語にぶつかります。なんとなく「城のつくりのことを指すのかな」と推測し、そのまま読み進めている人も多いはず。動物のテリトリーを示す「縄張」と意味は同じなの?と疑問に思っている人もいるでしょう。

日本人は古来、自分が所有する土地の周囲に縄を張って境界線を定め、所有権を示していました。このことが、「動物の縄張」とか「縄張意識」というときの「縄張」の語源です。

土地がわかりやすい例ですが、所有権が及ぶ範囲、または主張や仲間意識が及ぶ範囲を指しています。

お城の「縄張」という場合、やや意味が異なります。城用語で「縄張」とは、城の設計のことを指します。本丸をどこに置くか、二の丸・三の丸などの曲輪はどう配置するか、防御のための堀や土塁はどうめぐらせるかなど、城の全体像の設計(=グランドプラン)が「縄張」です。

モノや範囲ではなく、城を設計すること、そして城の構造そのものを意味しているわけです。

語源は城をつくる際、築城予定地に縄を張り、城の範囲や建物の位置を示したことに由来します。更地のあちこちに杭を立ててその間に縄を張り、「城の範囲はここからここまでだぞぉ」とか、「本丸はこの大きさにしよー」とかやっていたわけです。そうだとすると、由来となるイメージは一般用語の「縄張」とあまり変わらないですね。