夫婦二人で6000近くの城を訪れているウモ&ちえぞーさんが、城めぐりの計画の立て方や山城の歩き方などをレクチャーする「ウモ&ちえぞー!に聞く城旅のコツ」。今回は、山城歩きの際に必要なアイテムや服装について。スマートフォンの活用方法や熊・虫除けのやり方などをちえぞーさんがレクチャーしてくれます!

山城歩きは様々な危険と隣り合わせのため、それなりの装備をしたいものである。そこで、私自身の体験から何を持ち歩くと良いか、どのような恰好が好ましいかを参考までに紹介したいと思う。

スマートフォンのアプリを使いこなそう
城めぐりに役立つ機能が盛りだくさんのスマートフォンは必需品である。登山に必携なGPSアプリを使用すれば、間違った山に登ったり、迷子になることを防ぐことができる。また、どこから登ってどう歩いたかログを取ることもできるし、後から写真と照合することもできる。方位も分かるし写真も撮れる。

更に、事前に縄張図を取り込んでおくこともできるし、その場で検索して見ることもできる。近くにどんなお城があるかや、登り口情報を検索することもできる。音楽を流して人が居ることを知らせることもできる。様々なことに活用しているスマートフォンであるが、山では電波が入らないこともあるし、バッテリー切れとなる可能性もある。そういった場合に備えて、昔ながらのものも必要に応じて持ち歩くようにしたい。

獣害や虫害にあわないための服装と持ち物
荷物は両手が空くように、リュックサックやウエストポーチ等に入れよう。そして、熊ベルを音が鳴りやすく響きやすい場所につけると良い。熊ベルは熊などの動物除けだけでなく、人間が居ることを知らせるのにも役立つ。スマートフォン等で音楽を大音量でかけるのも良いだろう。特に、狩猟シーズンでは誤射されないように存在をアピールしたい。ただし、登山者の中には大きな音を不快に思う人もいるので、付近に人がいる場合は音量を下げるなどの配慮も必要だ。なお、各都道府県のHPでは狩猟禁止区域を示した地図(ハンターマップ)が公開されているので、事前に訪城予定の城が狩猟可能エリアかどうかチェックしておくと良いだろう。

更に、山で獣臭がする時は、人間が居ることをよりアピールするために声を出したり、笛を吹きながら歩くようにしている。また、私は熊が生息する地域では熊除けスプレーも携帯している。しかし、熊除けスプレーは人間にかかっても肌がかぶれたり、目を開けていられなくなるほど刺激が強い。目にまともに入ると失明の恐れもある。そのため、必ず風上から風下に向かって使用するなど、扱いには細心の注意が必要だ。