開催前から私が注目していたのはやはりこの2つ、岡山城ブースさんと福山城ブースさん。
岡山城は2022年11月に令和の大改修を終えて、天守がリニューアルオープンされたばかり。ブースでは両面に大きく岡山城天守が印刷された地元紙の新聞が配られ、盛り上がりをみせていました。このように、地元の人でないとなかなか手に入らない物を入手できるのもお城EXPOの魅力の一つですね。

同じく福山城も福山城博物館が2022年8月にリニューアルされたばかり。天守北側壁面に貼られている鉄板の実物が展示されていて、しかも自由に触れることができるのです。なかなかない機会なので、じっくり鑑賞した後でたっぷりと触らせていただきました。

このように、実際に実物に触れることができるブースは他にもいくつかありました。

大和郡山城さんブースは、出土された土器や天守石垣に使われていた転用石を展示されていました。築城の際に「穢れの逆転」という意味を込めて石垣内に組み込まれた地蔵が、まさか数百年の時を経てこのように大和から遠い横浜まで運ばれ、多くのお城ファンと触れ合うことになるとは…地蔵を彫った仏師さんもお地蔵さんも思いもしなかったことだろうな。

お城の説明に納得!ワークショップにも参加

お城EXPOではお城の紹介だけでなく、様々な講演やワークショップも開かれています。今回はそのうちの一つ「お城の基本を学ぼう!」を聴講しました。講師はテレビ番組でも活躍している「お城くん」こと栗原響大(くりはらひびき)くんとお城ライターのいなもとかおりさん。人気のお2人の講座とあって、会場は小・中学生を中心とした親子連れで満席。お城の基礎知識や楽しみ方がクイズ形式で語られるので、とても楽しくわかりやすかったです。あっという間の30分でした。

「お城は天守だけじゃなくて、周りにいろんな施設や設備があります。学校と同じです。学校も校舎だけじゃなくて体育館や校庭やプールがあって、それも含めて学校ですよね」と語るお城くんの発言に目から鱗が落ちる私。「(天守閣がないから)〇〇城はお城じゃない」「〇〇城跡にはお城がない」と言われることもあり、それぞれの方の思いもあるので、今までどうお話するか頭を悩ませたこともありましたが、この説明は実にわかりやすく、話す相手にも不快感を与えないですね。私も使わせてもらいます。お城くん、いなもとさんありがとう!

お城EXPOと言えば忘れちゃならない物販

お城ブース・城下町物販ブース・公式お城グッズ売り場で様々なお城グッズや書籍、なかなか手に入らないレアなものまで買えてしまうのがお城EXPO。それが楽しみで来城する方も少なくないはず。その中から、いくつか実際に私が購入したものも含めてご紹介します。

まずびっくりしたのは、純金製の刀! お値段は3500万円となっております。…3500円じゃないです、3500万円です。どひゃああ! 私もいつかはこれもポンと買えるような人間になりたいものです。

熊本城のブースでは、先の熊本地震で倒壊した熊本城の瓦のかけらが封入されているお守りが売られていました。これには驚きました。かけらを包んでいる袋は震災地を守っていたブルーシートを再利用したもので、熊本城内の加藤神社にて復興祈願のお祈りもされています。着々と復興が進んでいる熊本城と、加藤清正公の息づかいも感じられるようなこのお守り。熊本城の一部がここにあると思うと、それだけでも背筋が伸びますね。

取材のほか、城びとブースでスタッフとしても参加した今回のお城EXPO。たくさんのお客様に城びとブースにお越しいただき、たくさんの人と触れ合え、お城に関する話や各地の話などできて非常に楽しい2日間でございました。また、どこかのイベントやお城で皆様とお会いできるのを楽しみにしています。
城熱沸騰!!

城びとのサイトでは、写真付き&フルバージョンでレポートを公開しています。ぜひご覧ください。

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