1992年から1997年にかけて放送された大ヒットアニメ『美少女戦士セーラームーン』(テレビ朝日系)。同アニメでセーラーヴィーナスの声優を務めた深見梨加さんがお宝グッズをSNSで公開し、話題となっている。

セーラームーン声優が公開したお宝グッズ

セーラーヴィーナス(愛野美奈子)のほか、人気ゲームシリーズ『ファイナルファンタジーXII』のフラン、さらに洋画ではアンジェリーナ・ジョリーやキャサリン・ゼタ=ジョーンズなどの吹き替えを担当する声優の深見梨加さん。現在はフリーの声優として活動する一方、精華学園高等学校声優コースの監修等、多岐にわたって活躍している。

5月11日、〈断捨離中にこんなの出てきました 1997年カレンダー 講談社様から送っていただいたまま開けてないというね 開けていい?〉とコメントしながらXに投稿したのが、セーラームーンのセーラースターズカレンダー。それも、1997年のモノだ。

段ボールからまだ開封もされておらず、かなりのお宝グッズとみられ、ファンたちは〈なんと!凄い幻のお宝ですね〉〈すごい!レア発掘しましたね 中見てみたいけど、価値変わっちゃうのかな?!〉〈めっちゃ懐かしー!! 開けて欲しいような でも、なんかこのまま鑑定したらどうなるんだろうというワクワクも〉〈来年が曜日が同じだと思います。来年まで、開けないで取っておきましょ!〉と大騒ぎだ。

この件について、深見さんに直撃し、カレンダーを入手した経緯などを聞いた。

「開けようかとも悩みましたが、ポストしたカレンダーはまだ未開封のままです。当時カレンダーは、講談社さんバージョンと、東映動画さんバージョンがあって、東映動画さんバージョンも未開封で持っています。こちらは未開封といっても、まるめてあるだけですが。

当時はアニメの人気も相まって、グッズがたくさん商品化されていたので、何かのタイミングのたびに、講談社さん、東映動画さん、バンダイさんから、新しいグッズの差し入れがありました。それをみんなでジャンケンで取り合ったりしたのが楽しかったですね」(深見さん)

推定50万円以上 超お宝グッズ 

深見さんの持つグッズで気になるのが、Xのアイコンにもなっているセーラーヴィーナスのぬいぐるみ。こちらもなかなかレアそうだ。

「アイコンのぬいぐるみは実はスリッパですが、こちらはクレーンゲームの商品です。当時はファンの方からたくさんいただきましたが、今、手元にあるのはこの1セットだけです。クレーンゲームの商品もたくさん出ていましたが、私はヘタクソなので、自分で獲ったことはありませんね。貴重そうなものなら、トランプもありました。私は忘れていたのですが、『これは、関係者のみに配られたものですよ』と、ファンの方が教えてくれました」(深見さん)

数々の深見さんのお宝グッズ。特に話題となった1997年のセーラースターズカレンダーについて、フィギュア・アクスタ・ぬいぐるみ・DVDなどなど、中古アニメグッズの買取・販売を取り扱う、株式会社らしんばんに鑑定をしてもらった。

すると、らしんばんで取り扱うなら、商品の状態にもよるが、定価の10倍以上、1万3000円以上で取引されることがわかった。

「セーラームーンは長い間一貫して人気の高い作品であり、海外のお客さんにもそれが当てはまり、幅広い層に現在も支持されています。最近では珍しいものや、昔のオモチャなどで状態のいいものはなかなか市場に出回らず、特に人気が高く、近頃発売した商品でも人気の高いものは金額がより上昇傾向にあって、とんでもない高額になるものもあります」(らしんばん担当者)

例えば、「なかよし 1992年2月号 美少女戦士 セーラームーン(新連載 掲載号)」は推定価格50万円前後、「セーラーチーム DXセーラームーン Aセット(人形/バンダイ、1994年)」は推定価格6万円以上、「セーラームーン セーラーヴィーナスのアニメセル画」は推定価格3万円以上だ。ちなみに深見さんはセル画も何枚かお持ちだとのこと。

さらに最近のものでは、2017年に定価5400円(税込)で販売された「フィギュアーツZERO セーラーヴィーナス -美少女戦士セーラームーンCrystal-」が推定価格4万円以上、2018年に定価2万2000円(税込)で販売された「フィギュアーツZERO うさぎ&タキシード仮面 仮面舞踏会」が推定価格15万円以上に跳ね上がっているという(※価格はあくまで現時点の参考のものであり状態や時期により相場は変動します。また、らしんばんでは取り扱いのない商品もございます)。

ちなみに、深見さんが持っていた関係者にだけ配られたトランプは、2023年に行われた、まんだらけのオークションで、6万7000円で落札されていた。しかし、このことを深見さんに伝えると「すごいですね。でもどのグッズも売る気はありません(笑)」とのこと。

そう、どれだけグッズの値段が高騰したとしても、そのモノの価値は所有者にしかわからないプライスレスなものでもある。なんでもお金で換算する昨今の違法転売ヤーたちも、月に代わっておしおきされてほしいものだ。

取材・文/集英社オンライン編集部