日本では、男性の夜遊びといえばキャバクラにガールズバー、昨今ではコンセプトバーなど、様々な選択肢があります。中でも数年前から人気が急上昇しているのが、スナック。コロナ禍もあって一時期は落ち着きを見せていましたが、人気の繁華街でスナックに入ってみると、満員御礼の客入りはおじさんばかり……かと思いきや、20〜30代の若い男性、はたまた男女で利用しているグループ客もいます。若者視点でスナックをライトに解釈すると「中年御用達(ごようたし)・ボトルキープのできる行きつけの店」。ただ、キャバクラほど推しの女性を指名しに行くイメージもありませんし、カラオケがついている場合も多いので、一人で行っても店全体の空気に入りやすく、意外とどんなシーンでも使いやすいのです。

実は今、スナックは新しい“出会いの場”としても注目されています。スナックで始まる恋愛はどんなものなのか、そしてスナックでモテるためにはどうしたらいいのか……スナック勤務歴10年のアラサーチーママに、そのコツをお伺いしてみました。

行きつけのスナックで「モテる方法」を学ぶ!?チーママ直伝の“スナックでのお作法”4か条

相席系居酒屋よりもホスピタリティの高い「スナック相席システム」

一昔前は、スナックといえば「昭和で古臭い」という印象があったかもしれません。たしかに田舎の繁華街だと、スナックに出入りする年齢層も高くなりがちですし、女性客は珍しいのかもしれませんが……都会のスナックで働く女性に話を聞いてみると、田舎とは違う令和の都会スナックの内情を話してくれました。

「私は世田谷区のスナックで10年ほど働いていますが、若い方も結構いらっしゃいますよ。ご新規様なら、2組に1組くらいは20〜30代の方もいらっしゃいます。意外かもしれませんが、女性グループの利用も珍しくはありません。

大体のお客様は2軒目以降に利用されるので、お店のピークタイムは22時以降ですね。1軒目のお会計が済んで、もう少し飲みたい時の選択肢だと思います。スナックはお店やママの方針によっても雰囲気が変わりますが、意外と敷居の低いお店も多いので、職場の飲み会や接待、合コン、女子会など、意外と利用シーンは幅広いです」

どうやら都会のスナックは、昭和歌謡に出てきそうな渋イケなオジサンがママに絡みながら一杯やる……という場所ではなくなっている様子。しかし、比較して平日は常連客がゆったりと過ごすことも多く、金曜日と土曜日の夜が一番盛り上がりやすいそうです。

「スナックは、カウンターとテーブルを組み合わせているところが多いので、初対面の方とご相席していただくことも。相席指示を出すのはその日のママやチーママですが、お客様のパーソナリティを考えながら接客させていただくので、ご年齢の近そうな方や、なるべく相性の良さそうな方を近い席にご案内するようにしています。お店の女の子たちもテーブル席に入らせていただくので、初対面でご相席になったお客様がいる場合、間を取り持ちながら交流させていただきます」

スナックでの相席システムは、ランダムではなく、店舗を管理するママたちによって考え抜かれたもの……ある意味、相席居酒屋よりもクオリティが高そう。

「異性同士でなくとも、お仕事が近い方、気の合いそうな同性同士をお繋ぎすることも。一気に恋愛まではいかなくても、新しい繋がりが増えやすい場所だと思います。

コミュ力を養ってスナックに集まる“コネと情報”を得る

とはいえ、スナックは女性客よりは男性客の利用が多そうなので、出会いを求めに行くと「女性客やお店の女の子の取り合い」が始まってしまうような気も。スナックで始まる恋愛とは、そんな戦争を勝ち抜いた一握りの人たちのものなのでしょうか。

「実は、お店にいらっしゃる若い方も、あからさまに出会い目的の人は少ないですね。お店の女の子には若い子もいますが、お客様と恋愛する子は多くないです。スナックで始まる恋愛の多くは、スナックで形成される深い人間関係の中で、間接的に生まれるんです

老舗のスナックで働く女の子たちは、街の情報通です。若い人で盛り上がるお店がどこにあるかも知っているので、アフターがてらにそういったお店に繋ぐこともできます。あとはもちろん、何度かいらしていただいて“彼女募集中”のお客様として把握できていれば、同じく“彼氏募集中”の女性客と引き合わせる時も。スナックは女の子とお客様がかなり親身になるので、人間性のできたお客様に、女の子が合コンを開いてあげた、なんて話も聞いたことがあります」

相席システムがある以上、その日に居合わせたお客同士で恋愛が発展するのかとも思いましたが、どうやらそういうことではないのだとか。お店に通って、スナックに集まってくる様々な情報やコネを繋いでもらうことが、スナックで始まる恋愛のキモになるのだそう。

しかし、行きつけのスナックの女の子が、結婚相談所のコンサルタントのような動きをしてくれることもあるとは、新しい発見ですね。では、まずは情報通の女の子に気に入ってもらう必要があるのでしょうか。

「お店にもよりますが、若い男性で常連になってくれる方は限られるので、顔は覚えてもらいやすいはず。ヘンに高いボトルを入れなくても、スナックでキレイに飲める人なら、すぐに気に入ってもらえるはず。お酒に飲まれて悪酔いしたりせず、歳上の常連さんに礼儀を使える人や、その日の客層に合った曲を歌って、全体を盛り上げられる人など。若いうちからスナックで美しく飲めるようになると、自然とコミュニケーション力が上がると思いますよ

こう聞くと類まれなコミュ力が必要なようにも思いますが、女の子のアシストもあるので、慣れてくるとスナックという場を楽しむために、勝手にコミュニケーション上手になっていく若者も多いそう。ここまでできるようになれば、スナックでなくとも職場やバイト先など、色々なところでモテるようになりそう。スナックで培われるモテスキルは、汎用性が高そうです。

スナックで出会うだけでなく「スナックに恋愛を持ち込む」パターンも

スナックで女の子たちにモテる……もとい、良客扱いされるためには、スマートにスナック遊びが楽しめるようになるべきとのことでしたが、女の子からのアシストを待つしかスナックで良縁を手に入れる方法はないのでしょうか。

「私たちから異性をご紹介させていただくパターンもありますが、意外と多いのがお客様自身が、気になっている異性を連れてきてくださるパターンですね。そういう時はたいてい、お客様側から『◯日にデートで来店したい』と先に伝えていただいています。普段いい飲み方をしてくださっている方であれば、お連れ様の前でもお客様を立てますし、女性も楽しめるよう、私たちが全力でアシストさせていただきます。

やっぱり、夜の街でスマートに遊んでいる男性って、かっこいいじゃないですか。マッチングアプリで知り合った方に信頼してもらうために連れてきたいとか、共通の知り合いがいないからと、まずは接客のプロである私たちに頼ってくださるという方もいらっしゃいます」

自分で掴みかけている恋愛を、スナックに取り持ってもらう方法があるとは……新しい! たしかに、初対面の女性に信頼してもらうために、共通の知り合いを紹介するのは効果がありそう。友人を繋ぐよりハードルも低いですし、デートで「行きつけの店に連れていく」って、なんだか憧れますよね。

「スナックって店舗のある場所によってもかなり雰囲気が変わるので、用途に合わせていくつか選択肢を持っておくのもいいと思います。私は過去に恵比寿のスナックで働いていたこともあるのですが、そちらは20代のママが経営するお店で、お客さんも若い人ばかりだったので、店内恋愛が捗(はかど)っていましたよ。最近では“若者向け”を謳うネオスナックも増えているので、店内で出会いたい方にはそちらもおすすめです」

どちらの雰囲気の店舗に行くとしても、お客の顔を女の子たちがしっかり把握するスナックタイプのお店では気遣い上手な一面や、飲み方のキレイな人が重宝されやすく、いい縁が舞い込みやすいのだそう。

最後に、とある“注意点”も教えてもらいました。

「スナックは常連の集まるお店なので、サークルクラッシャーになってしまわないよう、気を付けてください。何度も無理やり女性を持ち帰ろうとしたり、誰かのお連れ様に失礼な振る舞いが続くと、出禁になる場合も。どんなコミュニティでもそうですが、最後は“いい人”に良縁が集まると思います」

連絡先を聞く時なども、自分で聞きづらい場合女の子がアシストしてくれる場合もあるそう。ナンパっぽくならないよう、注意が必要そうですが、逆にナンパは苦手だという人は、どんどん女の子にアシストをお願いしましょう。

「スナックでのモテ方を知っているのは、スナックに長くいらっしゃっているおじ様たちでもあります。人生の先輩の振る舞いを参考にしてみるだけでも、スナックで遊んでみるメリットはあると思いますよ」

“スナックでモテる”には…

  • 行きつけのスナックでスマートな夜遊びを学ぶ

  • スナックの女の子にコネを繋いでもらう

  • サークルクラッシュに気をつける

  • 人生の先輩に学び、適切な距離感を身につける

スナックでモテるためには、小手先のテクニックだけではダメなよう。しかし、都会のスナックで人生の先輩やコミュ力の高い女の子と関わると、適切な恋愛アドバイザーと出会うこともできそう。長い目で見てみたら、行きつけのスナックがあると便利かもしれませんね。