マッチングアプリといえば、もはや日本でも異性と出会うための定番ツールとして定着しつつある。婚活・恋活向けのサービスが大半を占めるものの、中には特定の共通項を持つ人々に向けて作られてもおり、飲み友や趣味友探しに使えるタイプも。そして今、にわかに注目を集めているのが“性癖”をフックに異性とマッチングするという「性癖マッチングアプリ」だ。

SNSを中心に知名度を広げつつあるものの、初めて聞いたという人も多いハズ。性癖マッチングアプリも、ザッと調べただけでもすでに10個以上のサービスが存在しているのだが、性癖でマッチングした先には、一体どんな未来が待っているのだろうか。

性癖マッチングの目的は「性生活のパートナー探し」

今回インタビューに応じてくれた「aune」の運営会社の代表・Mさん

今回はそんな性癖マッチングアプリについて、実際に“中の人”に話を伺ってみた。性癖マッチングサービス「aune(アウネ)」は、ローンチから2年目の性癖マッチングアプリだ。今回は「aune」の運営会社の代表・Mさんがインタビューに応えてくれた。

「性癖マッチングアプリは、ここ5年くらいで一気に需要が高まってきたサービスです。読んで字のごとく、個人が抱えている性癖やセクシャリティなどを、包み隠すことなく活動できます。目的が明示されていないサービスも多いですが、婚活や恋人探しより、性生活におけるパートナー探しのために利用する人が多いです

「aune」のプロフィール画面。相手にしたいこと、相手にしてほしいことなどの性癖=プレイスタイルに加え、会う前の希望に関しても記入できる。

aune」のプロフィール画面。相手にしたいこと、相手にしてほしいことなどの性癖=プレイスタイルに加え、会う前の希望に関しても記入できる。

auneでは、プロフィール上で自分の性癖をタグ表記できる。その他、事前連絡や写真交換の有無など、相手にどこまで個人情報を開示するかも選択可能だ。

「サービスの性質上、プロフィール上に顔写真などの個人情報を明記しないユーザーもいます。プロフィール情報が少ない分、マッチ後のDM画面で顔写真を交換したり、会う前に通話でコミュニケーションする方もいらっしゃいます。

性癖マッチングアプリの特徴としては、マッチの後は比較的すぐに、性生活のパートナーとして行為に及ぶ方も多いです。出会った初日にそういった関係になる人もいれば、通話やきちんとしたデートの後、性癖だけでなく気が合うことが分かってから、という方もいらっしゃいます」

「性癖マッチングアプリ」をアラサー女子がやってみたら……「“小さな欲望”を発散してみたい!」欲求は満たれたのか?

有り体にいえば、性癖マッチングは「セフレ探し」のために使われることが多いということだ。だが、たとえばauneではマッチの後、男性からはメッセージが送れないようになっているという。スピード感は女性の考え方によって変わってくるかもしれないが、リスクの大きい女性を気遣ったコミュニケーションができる人のほう方が、パートナー探しも上手くいきやすいという。

「auneは女性は無料で使うことができますが、男性は有料です。基本的にaune以外のどの性癖マッチングアプリを使っても男性は課金制ですね。性生活という一側面のパートナーとはいえ、女性には身体的なリスクも大きいですから、丁寧なコミュニケーションができる男性のほうがアプリ上で好まれやすいです

性癖マッチングアプリで異性とのマッチ率を上げる方法

男性ユーザーに向けて的確なアドバイスをくれたauneの女性広報

「性生活のパートナー探し」という欲望に満ち溢れやすい目的を目指しながら、丁寧なコミュニケーションを取るためにはどうしたらいいのだろうか。ここは、auneの女性広報が的確なアドバイスをしてくれた。

「性癖マッチングアプリといっても、通常のマッチングアプリと同じような気持ちで使っていただくのがいいと思います。プロフィール文を丁寧に書いたり、DMでは最初に挨拶をしっかりしたり……どんなマッチングアプリでも、知らない人と出会う時には相手に信用してもらえるよう、努力するべきですよね。

たとえば、自分が事前連絡は不要と書いていても、マッチした女性が必要と思っているなら、寄り添ってあげてほしいです。プロフィールを読むだけではなく、DMでしっかりとコミュニケーションすることをおすすめしています。また、auneにはコミュニティ機能が実装されているので、コミュニティ内でお互いを知るのもいいと思います」

「aune」上では様々なコミュニティが盛り上がりを見せているという。

様々なコミュニティが盛り上がりを見せているという。

ちなみに、コミュニティ機能が実装されている性癖マッチングアプリは、今のところauneだけなのだそう。会える場所や性癖で区切られたコミュニティもあれば、中には女性同士、男性同士だけで交流できるコミュニティもあるという。まずはコミュニティ内で性癖マッチングアプリでの活動歴の長い先輩に、マッチするコツや恋愛や姓に関する悩みを相談してみるのもいいかもしれない。

「性癖マッチングと聞くと、その名前から不安を覚える方もいるかもしれませんが、そんなに身構えずとも楽しめるものだと思っています。auneは月額使用料が業界最安値なので、今の生活に物足りなさを感じる時は、気軽に使ってみて欲しいです。コミュニティを覗くだけでも、自分の性癖に近い人や、似た願望を持つ人と知り合えると思います。行為だけをゴールとは思わず、本当の自分をさらけ出せる場所として参加してみてください

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性癖マッチングの懐は思った以上に深い。たしかに、自分と似たような性癖を持つ人が見つかれば安心できそうだが、そうとなればやっぱり、自身を受け入れてくれる人に抱擁(ほうよう)されてみたいと思ってしまうのも、人間のサガだ。しかし性癖マッチングアプリは押しなべて、男性余りになりやすいという。そこで今回は、auneの“中の人”お墨付きの「マッチしやすい男性会員プロフィール」例を作ってもらった。

auneの“中の人”お墨付きの「マッチしやすい男性会員プロフィール」例

auneの“中の人”お墨付きの「マッチしやすい男性会員プロフィール」例

「顔写真は必ずしも必要ではないですが、自身の雰囲気が伝わる写真があるといいと思います。清潔感や、スタイルが分かる写真だとマッチしやすいです。プロフィールは性癖についてだけでなく、自身の人間性が伝わるような文章も入れておきましょう。連絡については、特に希望がなければ「相手が望むなら」を選択しておくと、お相手に安心してもらいやすいでしょう。また、都心部にお住まいでない方は、活動の範囲を少し広めに設定しておくのがおすすめです」

「性癖をもっとオープンに」、性癖マッチングが変える僕たちの未来

今回インタビューに応じてくれた「aune」の運営会社の代表・Mさん

プロフィール文をしっかり書いたとしても、事前連絡や会う場所などについては、DMでも再度確認したほう方がいいのだそう。「話が早いサービス」のようにも思えたが、実際そこで行われるコミュニケーションは、イメージとは違っているようだ。

「目的がライトだからとか、本当のパートナーじゃないからなんて、相手にとっては関係ない時もある。初対面の異性にどれだけ気を遣うことができるかで、男性の人間力が決まると思います。

性癖マッチングで異性に対して丁寧なコミュニケーションができれば、通常のマッチングアプリはもちろん、リアルのコミュニケーションでも円滑な人間関係を育めるようになるはずです。逆にその能力がなければ、aune以外のどんなマッチングアプリを使ったとしても、異性の信用を獲得するのは難しいでしょう」

どんなマッチングアプリにおいても、相手の目線に立って丁寧にコミュニケーションすれば、マッチ率は格段にアップするという。ニッチな繋がり方だからこそ、コミュニケーションはより丁寧であるよう気をつけることで、男の人間力は上がっていく……なるほど、性癖マッチングアプリ、奥が深い。

「今はまだアンダーグラウンドかもしれませんけど、性癖マッチングはこれからの未来、もっとオープンでクリーンな場所になっていくと思います。性の欲求は誰しもにあるものですし、自分を開放できる場所をアンダーグラウンドに閉じ込めておく必要はない。僕たちは人間のあらゆる側面を肯定したいし、ユーザー様にとってのauneが居心地のいい場所であればいいなと思っています

性癖は本能の一部でありながら、どうしても覆い隠しがちな私たちの一側面だ。リアルの人間関係の中でシェアしづらい気持ちは、たしかにある。性癖マッチングは今のところまだ、アンダーグラウンドの世界にとどまっている。しかし、その存在が世間に広まっていくことで、私たちがどれだけ性にオープンであれるかも、変化していくのかもしれない。

「性癖マッチングアプリ」がSNSで話題!auneの中の人が教える、マッチ率を上げるたった一つの方法