[J1リーグ33節]名古屋2-2神戸/10月24日/豊田ス

【チーム採点・寸評】
名古屋 5.5
開始6分で先制し、14分で追加点と理想的な立ち上がりを実現しながら、後半に追いつかれたのは、なんとも名古屋らしくない。課題のセットプレーの守備と連戦の疲労が、今後に影響しなければ……という戦いぶりだった。

【動画】イニエスタが同点弾! 名古屋vs神戸戦ハイライト

【名古屋|採点・寸評】
GK
1 ランゲラック 6.5
2失点はほぼノーチャンスで、それよりも神戸に完全に流れを渡さないビッグセーブの数々が名古屋を救ったと言える。後半だけで少なくとも3度あった好守は、高く評価されるべき。

DF
6 宮原和也 6
右サイドバックの位置での堅実な守備と、前田直輝とのコンビネーションで右サイドをしっかりと組み立てた。オーバーラップも多く、後半は3バックとしても奮闘。

4 中谷進之介 6
2点リードからの2失点は守備陣として苦しいところで、セットプレー含む空中戦の対応には苦しんだ印象。リズムを変えるロングフィードなど積極性は見せたが、無念の結果に。
 
14 木本恭生 6
ドウグラスとの空中戦は迫力があり、稲垣祥と連係してイニエスタを自由にはさせなかった。前半はカウンターの起点となる好パスもあり、ボランチとして上々の出来。

20 キム・ミンテ 6
高さと危機察知能力でディフェンスラインを引き締めた。ややフィードの精度を欠くところがあり、雑さが目立つ時間帯もあったが、大過なくプレーした印象。

23 吉田 豊 5.5
PKを与えた場面は責めたくはないが痛恨だった。ただそれ以外では相変わらずの安定感と、今日は頻繁なオーバーラップでチャンスメイクも多数。柿谷に通したクロスが入っていれば、逆にヒーローにもなり得た。

MF
15 稲垣 祥 6
木本恭生との役割分担も明確に神戸の中盤からボールをかっさらい、次々とカウンターへとつなぎながら自分もゴール前へ。72分の決定機を外したのは今季の彼からすれば珍しい場面だった。
 
FW
10 ガブリエル・シャビエル 6(52分OUT)
トップ下から幅広く動きつつ、右サイドで前田直輝らと上手く時間を作ってカウンターの鋭さを演出していった。先制点のフィードは絶妙で、神戸の最終ラインをあざ笑うかのような軌道は見事の一言。

11 相馬勇紀 6(62分OUT)
神戸の高いディフェンスライン、中央に寄りがちな中盤の裏を突く動きは作戦通りで、彼の特徴が十二分に生かされた。丁寧なアシストクロスも素晴らしく、良い試合の入りをもたらした。

25 前田直輝 6.5(52分OUT)
左を加速装置とすべく低めの位置からゲームをコントロール。自身の仕掛けもしっかり織り交ぜ、攻撃陣の中心としての存在感をしっかり見せた。先制の場面は長いフリーランの賜物でもある。

40 シュヴィルツォク 6.5(62分OUT)
チームとしてのカウンターの狙いがしっかりはまったおかげで、中央から左寄りで構えるポジショニングが抜群に利いた。自らの得点だけでなく周囲を使う選択の冷静さもあり、フィニッシュワークもまた落ち着いていた。
 
交代出場
FW
8 柿谷曜一朗 6(52分IN)
後半早々の交代で試合の流れにしっかり乗ってプレー。勢いづく神戸の強いプレッシャーに、軽快なプレーで対抗した。72分には稲垣と同様決めていれば……という場面も。

FW
16 マテウス 6(52分IN)
サイドというよりは中央から動き出すトップ下のようなポジションから入り、前線に好パスを通した。同点になってからはセットプレーでもチャンスをうかがったが、実らず。

DF
17 森下龍矢 5.5(62分IN)
まずは1点差になった時点でウイングバックとしてプレーし、同点になって後はサイドハーフで勝ち越しを狙った。やや判断に不安定さがあり、普段のような効果的なプレーは少なかった印象。

FW
44 金崎夢生 5.5(62分IN)
神戸の頑強なDF陣と果敢に競り合ったが、効果的なパスがなかなか入ってこなかった。走りにキレは出てきたが、本来のパフォーマンスにはまだまだといったところか。

監督
マッシモ・フィッカデンティ 5.5
2点差を守れなかったのは上位争いを思えば痛いところ。フォーメーション変更が失点後になってしまうという不運もあり、試合を制御しきれなかった。
  
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。 
 
【チーム採点・寸評】
神戸 6
前半の出来はかなり悪かったが、状況を整理し、2点差を追いついた後半の出来は良かった。名古屋との勝点差をキープできたのは来季のACL出場権争いにおいても大きい。

【神戸|採点・寸評】
GK
18 飯倉大樹 6
ミスからの前半2失点はGKにとっては災難。後半は立て直し、相手に3点目を許さない気迫をセーブでも表現した。リベロ的なボールタッチも果敢だった。

DF 
24 酒井高徳 5.5
ビルドアップで高めの位置を取るその裏を突かれ、先制の場面では判断ミスも重なった。その後は盛り返して安定したプレーを見せたが、前半のミスがもったいない。

17 菊池流帆 5.5
シュヴィルツォクとのマッチアップで持ち前のパワーは見せたが、2失点目につながるパスミスはじめオンザボールがもたついた。その後は安定したが、前半の出来が惜しい。

4 トーマス・フェルマーレン 6
守備対応、ビルドアップの冷静さなど個としては安定していたが、チーム全体のミスの多さに割を食った。ミドルシュートなどでチームを鼓舞し、1点目の折り返しは絶妙の位置へ。さすがの質の高さを維持した。

19 初瀬 亮 6
いきなり劣勢の展開の中、左サイドで果敢な突破を見せてチームを鼓舞。後半になってさらに前に出るようになり、チームの攻勢を運動量でも支えた。
 
MF
6 セルジ・サンペール 5.5 (83分OUT)
ゆったりとしたボールの持ち方が名古屋の守備に整う時間を与えた印象。攻撃は彼を経由したが、そのたびにスローダウンした。後半はテンポを上げ、ボージャンら前線の選手を上手く使ったが。

7 郷家友太 5.5
ダイヤモンド型の中盤で自由に動き回ったが、ポゼッションのギアが上がらずプレーは難しいものに。悪くはなかったが、及第点といった出来。

22 佐々木大樹 5.5(HT OUT)
第二のFWのような形で、ゴール前で良い場面も作ることもあったが、全体としてミスの多さが悪目立ち。前半限りで交代となり、不完全燃焼の試合に。
 
MF
8 アンドレス・イニエスタ 6(83分 OUT)
序盤は名古屋の堅い守備を避けるように低い位置からゲームメイクをしていたが、2失点で狭いスペースでのプレーを増やし、積極性を増してプレー。ボージャンが入ってから一気にリズムが上がったところも。

MAN OF THE MATCH
11 武藤嘉紀 6.5
球際の身体の強さやクロスへの飛び込みの鋭さを見せ、後半はFWから中盤に移ってさらに躍動。先制点を目ざとく仕留め、PK獲得のビッグプレーも。神戸を救った。

FW
49 ドウグラス 6
前半はポストプレーの機会も裏抜けのパスも前半はほとんどなく、クロスも彼を狙って跳んでこなかった。ただしプレスバックなど守備面での貢献度は高く、後半は強烈なシュートも。
 
交代出場
FW
9 ボージャン・クルキッチ 6.5(HT IN、88分OUT)
もう一人のMOM。終盤に負傷交代したのが残念でならない。彼が入って神戸のポゼッションは回り始め、イニエスタやサンペールのボール回しの効果も上がった。広く動いてチャンスを窺うプレーは神戸をよみがえらせた。

MF
31 中坂勇哉 ―(83分 IN)
同点で試合を閉めたい終盤に投入され、運動量豊富に名古屋のビルドアップに襲い掛かった。攻めに転じてもアグレッシブなプレーが好印象で、仕掛けも良かった。

DF
25 大﨑玲央 ―(83分IN)
大きなプレーはないが、中盤の底で最終ライン前のフィルターとして身体を張った。勝ち越しを狙う名古屋の圧力を跳ね返し、セットプレーの高さでも注意を引いた。

MF
20 井上詩音 ―(88分IN)
ボージャンの負傷に伴い、急きょ出場。しかし決定機もひとつあり、しっかり試合の流れに乗ってプレーした。

監督
三浦淳寛 6
前半のチームの出来は良くなかったが、ハーフタイムでしっかり修正し、貴重な勝点1をもたらした。相手の中盤に狙いを定めて堅守に穴を空け、武藤も「監督の言った通りになった」と笑顔だった。
   
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

取材・文●今井雄一朗(フリーライター)