初陣のウルグアイ戦を1−1のドローで終えた第二次森保ジャパンは3月28日、大阪のヨドコウ桜スタジアムで行われるキリンチャレンジカップのコロンビア戦に挑む。

 その前日会見で森保一監督は、この一戦の選手起用について、「基本的にウルグアイ戦のメンバーを中心にして、何人か代えていく」と明かした。

 また、新型コロナウイルスの検査で陰性確認ができなかったため、ウルグアイ戦を欠場した久保建英(レアル・ソシエダ)については、「本人はやる気満々だと思うが、チーム練習をしていないので、先発は難しい。途中出場させるかはフィジカルコーチと相談して決める」と明言した。

 この3月シリーズでは、11対11のゲーム形式の練習などは全く公開されておらず、予想が難しい面もあるが、こうした森保監督の発言やウルグアイ戦のパフォーマンスなどからコロンビア戦のスタメンを考えてみた。

【PHOTO】コロンビアとの親善試合に挑む日本代表招集メンバーを一挙紹介!
 システムはウルグアイ戦と同様に4−2−3−1。森保監督は「ウルグアイ戦の課題を抽出して、継続してチャレンジしたい」と語っており、変更はないと見た。

 GKは、指揮官が「経験の浅いキーパーにチャンスを与えたいという思いもあるが、明日はダンで行こうと思っている」とスタメンを明言したシュミット・ダニエル(シント=トロイデン)。ともに東京五輪世代の大迫敬介(サンフレッチェ広島)と谷晃生(ガンバ大阪)はアクシデントがなければ、今回は出番なしとなりそうだ。

 最終ラインの変更は1箇所。右SBに菅原由勢(AZ)に変わって橋岡大樹(シント=トロイデン)が入り、板倉滉(ボルシアMG)と瀬古歩夢(グラスホッパー)のCBコンビ、左SBの伊藤洋輝(シュツットガルト)は継続と予測した。

 右の菅原はウルグアイ戦で攻守に好印象を与えるプレーを見せたが、橋岡も大きな実力差があるわけではなく、ウルグアイ戦で日本代表が披露したビルドアップ時に両SBがボランチの脇あたりまで中に絞る新戦術への適応も含めて、試すのではないだろうか。

 瀬古の代わりに町田を起用するケースも考えられるCBと同様、伊藤が精彩を欠いた左SBにバングーナガンデ佳史扶(FC東京)を抜擢する可能性もある。だが、大幅な変更はないとの森保監督の発言を受けて、他のポジションとの兼ね合いから、ここは変更なしにした。

【PHOTO】日本代表のウルグアイ戦出場17選手&監督の採点・寸評。MOMは途中出場で流れを変えた…
 ダブルボランチは、ウルグアイ戦でゲームキャプテンを務めた遠藤航は変わらず、相棒は守田英正(スポルティング)から田中碧(デュッセルドルフ)に代わると見立てた。カタール・ワールドカップのアジア最終予選では、4−2−3−1から4―3−3に変更した第4節のオーストラリア戦から遠藤、守田とともにレギュラーを務めた実力者にチャンスを与えるのではないだろうか。フランクフルトではボランチが今シーズンの主戦場となっている鎌田大地を使う手もある。

 注目の2列目は、右に堂安律に代わって伊東が入ると予想。元々どちらが先発してもおかしくないうえ、ウルグアイ戦で停滞していた流れを変えた一気に変えたパフォーマンスは見事で、ベンチスタートなら驚きだ。

 前述したように久保が先発で使えないトップ下は、ウルグアイ戦で投入直後にファーストタッチでゴールを決めた西村拓真(横浜F・マリノス)に賭けるか。対照的に精彩を欠いた鎌田は、フランクフルトがコロンビア戦の3日後に浅野拓磨所属のボーフムとのリーグ戦が控えていることもあり、スタメンはないと読んだ。
 
 左サイドハーフは、最も注目を浴びる存在となった三笘薫(ブライトン)が続けて先発するだろう。ただ、ウルグアイ戦では3分だった中村敬斗にもう少し出場時間を与えるかもしれない。

 前田大然(セルティック)が怪我のために離脱した1トップは、浅野ではなく上田綺世(サークル・ブルージュ)がスターターを担うと見た。ウルグアイ戦では先発した前者が決定力を露呈したのに対し、後者はポストワークや動き出しでポジティブな印象を与えた。長いプレータイムを与えるのは当然だろう。

文●江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)

【動画】三笘薫の日本代表練習に密着したらやっぱり上手かった!ドリブルはもちろんプレスの鋭さも必見