[J1第13節]湘南2−4札幌/5月13日/レモンガススタジアム平塚

 北海道コンサドーレ札幌が湘南ベルマーレを相手に4得点を奪い、今季初のリーグ戦2連勝を飾った。

 試合開始早々の6分に駒井善成の先制ゴールでリードした札幌だが、59分、60分と立て続けに失点し、逆転されてしまう。しかし70分、小柏剛のヘディング弾で同点に追いつくと、75分には浅野雄也の今季7得点目となる逆転弾で勝ち越す。さらに87分には、スパチョークの技ありショットで差を広げ、4−2で圧倒した。 
 
 試合後、ペトロヴィッチ監督は「今日は難しいゲームになると想定して準備してきましたが、立ち上がりから選手たちが狙い通りのゲームを進めてくれた。

 後半のPKは、選手たちは決して納得のできる判定ではありませんでしたが、その怒りをエネルギーに変えて、ギアを上げて攻撃を仕掛けたことで、逆転できた。素晴らしいリバウンドメンタリティを見せてくれた。勝利に値するゲームだった」と振り返った。
 
 前節のFC東京戦は5−1で圧勝した札幌は、この日も攻撃陣が爆発。総得点数を「29」に伸ばし、同日にサンフレッチェ広島に2−0で勝ち、首位を堅持するヴィッセル神戸の「28」を超えてリーグトップに立った。

 この得点力には指揮官ミシャも、「今、リーグで一番点を取っているチーム」とコメント。そして、こう続けた。

「今日、初めて連勝したが、この試合に向けて選手たちと、連勝をしなければいけないと話をしてきました。彼らは常にJのトップチームで出続けきた選手ではないため、コンスタントに自分たちの力を発揮して、毎試合勝っていくという経験はない。

 ただそれは成長の伸びしろであり、我々はその過程にあるチーム。選手個人もチームもまだまだ未成熟な部分があり、勝ったり負けたりする。その取り組みを経て成長し、上位を争うチームに変わっていければと思っています」

 先発フル出場した駒井も「連勝を意識していました」と口にしていたし、途中出場のスパチョークも「連勝が目的でした」と語っていた。チーム全体にしっかり目的意識が共有されていたことも、一度は逆転されたこの試合で勝点3を掴めた要因のひとつだろう。

 最後にペトロヴィッチ監督は、次節の京都サンガF.C.戦に向け、力を込めてこう述べた。

「次の京都戦は重要なゲームと捉えている。京都戦で勝利できれば、札幌がここから上に行くと示せる試合になる」

 さらに連勝を伸ばして上位へ浮上できるか、注目だ。

取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)

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