鎌田大地がミランに加入するとの現地報道が後を絶たない。実現すれば、セリエAで13人目の日本人選手となる。

 イタリア紙『Gazzetta dello Sport』は5月29日、「ミウラのゴール、ナカタのスクデット、ホンダの失敗:セリエA日本人選手の歴史」と題した記事で、これまでセリエAでプレーしてきた日本人選手たちを振り返った。

 筆頭はもちろん、初の日本人選手となった三浦知良だ。

 同紙はダービーでのゴールシーンを「ハヤブサのようにボールに襲いかかり、飛び出した大守護神ワルテル・ゼンガを破った」と表現。ゴールがこの1点だけだったこともあり、「記憶に残るシーズンではなかった」としつつ、パイオニアとしての功績をたたえている。

「大事なのは、道を切り開き、道筋を示して、日本人もサッカー選手をやれると、必ずしもマンガになぞらえる必要はないのだと示したこと」

 続いて、同紙は「最も有名で、おそらく最大のアイコンは、もちろんヒデトシ・ナカタだ」と、ローマでスクデットを獲得(セリエA優勝)した中田英寿について回想した。

「良い選手だが、誰かが信じさせたがったような規格外ではない。過剰な期待をかけられたこと、そして周囲のメディア的・商業的なサーカスの犠牲になったという印象だ」
 
 一方、中村俊輔については、「レッジーナにファンタジーや格式高いプレーを約束した」と称賛しつつ、日本人選手という立場の難しさについて報じている。

「日本人ではなくブラジル人だったら、優れたタレントとして騒がれただろう。サッカーの堅実な文化を背景に持たない世界からやってきた選手たちには、いつも疑いや不信がつきまとう。日本人が2、3試合続けて間違えると、役立たずの烙印を押され、挽回する機会すら与えられない」

 見出しで「ホンダの失敗」と報じたGazzetta dello Sport紙は、記事で本田圭佑について「ミランのサポーターはケイスケ・ホンダにもっと期待していた」と伝えている。

「だが、当時のミランは戦艦ではなく、それに変える特徴は彼にはなかった。だが結局のところ、レベルの低いトップ下ではなかったのだ。問題は、サン・シーロ全体を燃え上がらせるような特性を求められていたことだ」

 同じミラノのチームでも、インテルでプレーした長友佑都は7年と長期にわたって活躍した。

「努力、犠牲をいとわない精神、クラブへの愛着から、サポーターは常に彼を愛した。完璧な小さい兵士で、勤勉であり、常にチームのためにハードワークし、大義に貢献する用意ができている。日本人はそれができる。この場合、日本人選手ではなく、日本人という国民が、だ」

 もちろん、すべての選手がインパクトを残したわけではない。Gazzetta dello Sport紙は「足跡を残せなかった選手」として、吉田麻也や名波浩、小笠原満男、大黒将志といった名前を挙げている。

 ミラン加入が実現した場合、鎌田がイタリアメディアをうならせるような活躍を見せるように願うばかりだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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