現役を離れてからも、いろんな形でサッカーには携わってきた。解説者として、指導者として。自分でチケットを買って、スタジアムに足を運ぶのは当たり前。近所で草サッカーをやっていれば、しばらく座って見ていたりする。

 とにかくサッカーがいまだに大好きなんだけど、そんな自分がサッカー界に何かしらの貢献ができないか、というのはいつも考えていること。そのうちの1つを実現できた。

 僕は現役時代に、ベガルタにもすごくお世話になったけど、先日、仙台市内でイベントを企画。ダイヤモンドグループ主催のサッカースクールで、同じくベガルタで活躍した日本代表GKシュミット・ダニエルに声をかけて、一緒に楽しい時間を過ごすことができた。
 
 当日はあいにくの雨。最初はテントの中でトークショーをやっていて、ちょうど雨がやみ始めたタイミングで、子どもたちとミニゲーム。中学までボランチだったシュミットはヒールでシュートを決めたりと、さすがの足技を披露していたよ。

 最後はシュミットとPK対決。子どもたちが見事なキックで決めたり、シュミットも迫力ある横っ飛びでセーブ。会場は大盛り上がり。僕も目の前で見ていたけど、シュミットがゴール前に立つと、さすがに威圧感がある。入る気がしなかったよ。僕も蹴れば良かったかな(笑)。

 シュミットとちゃんと話すのは、今回が初めて。まず思ったのが、やっぱりデカいなって(笑)。197センチ。ルックスも良いし、モデルでもやったほうがいいんじゃないかな。

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 トークショーでは、ピッチに立てなかった去年のワールドカップの悔しさや、今後のステップアップに向けた意気込みなど、たくさんの話をしてくれた。このイベントに参加してくれたのも、「応援しているし、少しでも力になれれば」という、ベガルタへの強い想いがあったからだと思う。

 集まってくれた子どもたちや親御さんの笑顔を見て、このイベントをやって良かったなと思った。この中から1人でも多くのフットボーラーが育ってくれればいいな、と。シュミットも「日本代表を目ざしてほしい」という言葉をかけてくれた。

 この場を借りて、シュミットには改めてお礼を言いたい。忙しいなか、来てくれてありがとう! 今後もこうしたイベントはまたやっていきたいし、シュミットもまた協力してくれたら嬉しいな。

 もうすぐ、森保ジャパンの6月シリーズが始まる。エルサルバドル、ペルーとの2連戦。もちろん、シュミットも選ばれている。彼の活躍に注目したいね。
 
【著者プロフィール】
岩本輝雄(いわもと・てるお)/1972年5月2日、51歳。神奈川県横浜市出身。現役時代はフジタ/平塚、京都、川崎、V川崎、仙台、名古屋でプレー。仙台時代に決めた“40メートルFK弾”は今も語り草に。元日本代表10番。引退後は解説者や指導者として活躍。「フットボールトラベラー」の肩書で、欧州CLから地元の高校サッカーまで、ジャンル・カテゴリーを問わずフットボールを研究する日々を過ごす。

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