FIFA主催の国際大会で、イタリアと韓国が決勝トーナメントで対戦した。2002年の“因縁”を思い起こした人は少なくなかっただろう。

 アルゼンチンで開催されているU-20ワールドカップは6月8日、準決勝の2試合が行われ、ウルグアイがイスラエルに1−0、イタリアが韓国に2−1と勝利し、11日のファイナルに駒を進めた。

 イタリアは前半、チェーザレ・カサデイのゴールで先制したものの、PKで追いつかれる。だが終盤の86分、シモーネ・パフンディが直接FKを叩きこむと、これが決勝点となった。U-20ワールドカップでイタリアは初の決勝進出だ。

 大手紙の『Gazetta dello Sport』によると、カルミネ・ヌンツィアータ監督は試合後、「サッカーをしたチームが勝った」と話している。

「韓国はあまりに受け身だった。だが、困難な相手だと分かっていたよ。我々がうまくものにした。今はこの勝利を喜び、明日から(決勝の)ウルグアイ戦を考える。我々が歴史をつくった? いや、日曜の試合に勝ったときに歴史をつくれるんだ」

【画像】韓国メディアが「危険」と痛烈に批判したイタリアのプレー
 イタリアと韓国といえば、フル代表が2002年の日韓ワールドカップのラウンド16で対戦。ゴールデンゴールで韓国が金星をあげたが、バイロン・モレノ主審による判定が様々な物議を醸したのは周知のとおりだ。

 それだけに、『Tuttosport』紙は「2002年の敗北から20年超が経ち、小さなリベンジを果たした」と誇りをうかがわせた。同紙は「韓国がうまく閉ざし、何度か危険をつくった」としながらも、「イタリアは冷静に、交代を生かして、相手の守備をこじ開け、決勝の座を勝ち取った」と伝えている。

 ロベルト・マンチーニ監督率いるA代表がEURO2020を制し、今シーズンのUEFA主要3大会(チャンピオンズ・リーグ、ヨーロッパリーグ、ヨーロッパカンファレンスリーグ)すべてでセリエAのクラブが決勝進出を果たしたイタリア。因縁の相手を沈めてファイナルに進んだU-20代表は、世界の頂点に立てるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【動画】激闘となった韓国対イタリアのハイライトをチェック