［WEリーグカップ グループB第４節］東京NB０−３I神戸／９月17日／味の素フィールド西が丘

　INAC神戸レオネッサは、９月17日に行なわれたWEリーグカップのグループB第４節で、日テレ・東京ヴェルディベレーザと対戦。16分に田中美南のゴールで先制すると、53分に成宮唯、59分には林愛花が加点して突き放して、３−０で快勝した。

　首位チームを下して２位に浮上した一戦で、日本女子代表GKの山下杏也加は今季初出場。藤野あおばや木下桃香のシュートを阻止するなど、好セーブを連発して完封勝ちに貢献した。

　試合後に取材に応じた山下は、自身のコンディションが完調でなかったと認めて「失点しないことだけに集中していました」と振り返った。

　新任のジョルディ・フェロン監督からは、勝因の一つに挙げられた。

「ゴールキーパーの山下選手が戻ってきて、非常に、彼女の良いプレーが見られた。たしかに今日、試合に臨むに当たって、100%のコンディションではなかったのですが、しっかり彼女ができる範囲内で良く守ってくれて、チームを勝利に導いてくれたと思っています」

　イレギュラーな事態にも、冷静に対応した。I神戸は当初、今シーズンから採用している４バックで臨む予定だったという。結局、守備時は５人で最終ラインを守る３バックを採用したが、27歳の正守護神は動じなかった。
【動画】左手一本でゴールを死守！I神戸GK山下杏也加の好セーブ！
「試合の当日にファイブになるって聞いたのは、少しびっくりしましたけど、今までずっとファイブでやっていたので。自分は特に問題なく、ファイブの方が勝率が高いのかなと思っていたので、良かったと思います」

　全試合にフル出場した女子ワールドカップに続き、18日からチーム練習が始まる、なでしこジャパンのメンバーに選出されている。23日のアルゼンチン戦を前に、９月にドイツとトルコに連勝した森保ジャパンから刺激を受けつつ、チームの継続に言及した。

「注目度が高いですし、Ａ代表もしっかり結果を残しているので、自分たちも負けないようにやっていきたいのと、メンバーはほぼ変わらないので、やることは一緒」

　その先には、10月から始まるパリ・オリンピックの予選が控えている。山下は、「強気に、自信を持ってやっていい。優勝という目標だけを目ざせばいい。勝手に結果をついてくるのかなと思います」を意気込んだ。

取材・文●野口一郎（サッカーダイジェストWeb編集部）

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